導入事例
北海道でホームセンターやペット専門店などを運営する株式会社ジョイフルエーケー(以下、ジョイフルエーケー)は、豊富な品揃えを武器とした店舗運営に力を入れる一方、ITの活用範囲は限定的だった。しかし、さらなる成長を図るべく多店舗展開を加速させている現在、紙の書類を中心としたアナログな業務プロセスや従業員とのコミュニケーションは、業務の生産性を下げているという課題があった。また、デジタルトランスフォーメーション(DX)の重要性と取り組みについても社内の気運が高まりつつあり、これらの課題の解決とDX基盤の整備を同時に実現すべく、ローコード開発で業務システムの構築が可能なクラウド型アプリケーションプラットフォーム「Accel-Mart Plus」を採用した。
課題
ジョイフルエーケーの主力事業であるホームセンター事業は、新型コロナ禍の巣ごもり需要でDIY市場が拡大したことなどを背景に近年は好調に推移してきた。しかし、2023年後半にはその特需状態も収束し、新たな成長戦略が求められるようになっており、目下、同社が注力しているのがペットや資材などの特定分野の専門店の拡充による多店舗展開だ。
例えばペットに関しては業界の市場規模は微増もしくは横ばいだが、さまざまな法整備が年々進んでいる事情もあり、個人店では対応が難しくなり店舗自体は減少しているという。管理部DX推進担当部長兼情報システム課課長の岩井真吾氏は、「当社ではペットはもちろん、適切な飼育環境を維持するための関連商品も豊富に揃えている。また、資材専門店はDIYからプロユースまで幅広いニーズに応えられる品揃えを実現しており、地域のお客様に支持されている。こうした強みを生かした専門店を今後も積極的に増やしていく」と説明する。
ホームセンターと専門店の多店舗展開で成長を加速させようとしている同社だが、業務のデジタル化が十分に進んでいないことが生産性の足かせになっている側面もあったという。
例えば、社内のコミュニケーションのツールとして導入・運用していたグループウェアでは、スケジュールや週報、施設予約に加え、就業規則など各種ドキュメントの管理・共有に活用していた。だが、約900人の従業員数に対して、アカウント数は150程度のため、個人アカウントが付与されているのは管理職を中心とする一部のみで、店舗に勤務する従業員などは共通アカウントで利用する運用方法であった。こうしたコーポレート側や管理職が、従業員一人一人と双方向でコミュニケーションを取れる環境がない点は大きな課題だったという。
とりわけ、その課題意識が高まった大きなきっかけは、2018年9月の北海道胆振東部地震だった。「地震直後に北海道全域が停電、いわゆるブラックアウト状態になり、従業員の安否確認に大変苦労し、組織として従業員全員と双方向でコミュニケーションが取れる環境を整備する必要性を痛感した。また、普段の業務でも個人にクローズドな環境で情報を伝えたり、コミュニケーションを取るべき場面は当然あるわけだが、オフィスや店舗でそうした空間が十分に確保されているわけではない。そうした問題を考慮しても、デジタルなツールで全ての従業員同士がOne to Oneでコミュニケーションが出来る環境は必須だと考えていた」(岩井氏)
さらに、同社の各種申請・承認は紙の書類にハンコを押して回覧する「100%アナログ」だった。本社と各店舗の間や、複数の店舗間をまたいだ決裁ルートも多数存在するため、書類を従業員が決裁者のいる拠点に持参したり、郵送したりする手間と時間は、店舗数が増えるにつれ無視できない負担になってきていた。岩井氏は「北海道は広く、距離と時間の問題は運用改善だけでは対応できない。アナログな業務プロセスの限界を感じていた」と話す。
従業員全員にアカウントを付与できるコミュニケーションの基盤を構築するとともに、ワークフローシステムを導入して申請・承認のデジタル化を進め、生産性やワークスタイルの柔軟性を向上させる。こうしたビジョンを網羅的に実現するためにAccel-Mart Plusを採用した。
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当社は、NTTデータのグループ会社として北海道を拠点にシステムのご提案から構築、保守運用までを行っているシステムインテグレーターです。近年、intra-martを活用したDX実現に注力しており、2023年の上期パートナー会ではその取り組みをご評価いただき、パートナー賞を受賞しました。
ジョイフルエーケー様は、紙を用いた申請・承認業務において業務効率やペーパーレス化の観点で課題を抱えておられましたため、複雑な日本の商習慣にも対応が可能であるintra-martのワークフローをご提案いたしました。また、同一基盤上でグループウェアシステムを運用されたいというご要件もございましたので、intra-mart Accel Collaborationの導入及び、不足機能のローコード開発、またそのご支援をさせていただきました。
今後もジョイフルエーケー様と共にDX実現に向けて伴走させていただきたいと考えております。
業務プロセスのデジタル化
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国内の著名企業を中心に9,500社以上のお客様に導入されています。
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