RPA活用は序章
トヨタの地域販売戦略を支える業務基盤として「BPM」を
活用し、地に足のついたグループ企業のDXを推進

株式会社ATビジネス様

トヨタのお膝元である愛知県を中心に愛知トヨタをはじめとする12社での販売ネットワークを構成するATグループ。グループ各社の販売活動を効率化するためATビジネスは各社の間接業務を受託しながら改善するグループBPO企業として活動している。

2016年にいち早く開始したRPAの取り組みから、RPAの課題解決と経営レベルの改革を目指しBPMを業務基盤として業務プロセス改革までを担う業務改善チームを発足。デジタル化を含む業務改革人財を育成のため『イントラマートBPM実践ワークショップ研修』を採用し2020年3月末までに全社員の半数まで本研修を受講。

サービス向上を目指し、業務プロセスや慣習の変革・文化の形成などDX化への活動を着実に行っている。(2020.3.27 現在)

株式会社ATビジネス様

目次

1.課題
業務標準化の落とし穴。RPAの功罪と罠。

2.導入
現場目線を重視し、BPMNを活用して業務プロセスを可視化。
大局的な視点から全体を変えていくためには、BPMが必要不可欠

3.効果
intra-martDX フレームワーク
~業務改革の思考プロセス習得とBPMS(intra-mart)によるデジタル化~ で劇的な改善効果を実感

4.未来
BPMの実践でデジタルトランスフォーメーションを実現

課題

業務標準化の落とし穴。RPAの功罪と罠。

「1年かけて作成した標準業務フローが機能しなかった。」と中村社長は寂しげに語る。
株式会社ATビジネス(以下、ATビジネス社)はグループ各社の管理間接業務を受託するに当たり、2~3年後を見据え「3つの取り組み」を推進していた。

1.標準業務フローを作成し、業務手順を統一する。
2.月次で開催する経営会議と方針管理で標準化を推進していく。
3.改善提案制度を実施する。

しかしながら1つ目の2~3年後を見据えた標準業務フローは、間接業務開始以前の2006年から超大手コンサルティング会社のサポートで作成したにも関わらず、まったく機能しなかったという。「なぜ標準業務フローを使って業務を進めようとしないのか?と現場に聞くと、『それは何ですか?』と逆に質問され驚愕した覚えがある。個々人で自分の業務を改善する取り組みは頑張ってやってくれていたが、手順の統一はなかなかうまく進まなかった。」と中村氏は当時を思い浮かべる。

株式会社ATビジネス 代表取締役社長 中村 栄治 氏
株式会社ATビジネス
代表取締役社長
中村 栄治 氏

こうした状況の中で目を留めたのが、一部の経理担当者が個人的に業務で利用していたまだ世の中に知れ渡る前のPC操作を自動化する”RPA的フリーソフト”だった。 毎日2時間かかる手作業を15分にまでに短縮した実績から効果拡大に期待し、後にメーカーの保証やサポートを受けられるRPAに切り替えた。

翌年の経営会議でRPA活用のメリットを訴え、改めて作業一覧表と手順書の作成を開始し、RPA化を推し進めて伝票入力を中心に104の作業を自動化したが、個人作業の自動化ということで効果は限定的であり多くの課題が発生した。

導入

現場目線を重視し、BPMNを活用して業務プロセスを可視化。
大局的な視点から全体を変えていくためには、BPMが必要不可欠

実際に当時のRPA導入を担当した経理部業務改善チーム山田氏は語る。「最適化されていない業務の自動化は最適化された業務の数倍も複雑になり、RPAに必要かつ重要なメンテが大変になる。そのためには業務の最適化が必要です。」

RPA化の取り組みを進めている過程で、RPAを作った結果前後工程で不具合が発見されるという繰り返しから、近視的な業務の自動化は効率が悪いと考えた。やはり業務全体を俯瞰した上で見直しをしなければ限界だという思いが強くなり、そこでBPM(Business Process Management)の概念を中心に据えて、業務全体の見直しが必要だという結論に達した。

株式会社AT ビジネス 経理部 業務グループ 業務改善チーム 山田 晋 氏
株式会社AT ビジネス 経理部
業務グループ 業務改善チーム
山田 晋 氏
業務改善チームのメンバー(写真左から山中氏、山田氏、瀧本氏、中川氏)
業務改善チームのメンバー
(写真左から山中氏、山田氏、瀧本氏、中川氏)

中村氏は当初BPMの取り組みに否定的であったが、考えを改めた。
「自社の従業員にBPMのような煩わしそうなことを強いるのは難しいと思っていた。できるだけBPMからは逃げて、RPAで何とかならないかと思っていたが結局ダメだった。やはり大局的な視点から全体を変えていくためには、お客様のオーダーの入口から出口までのプロセス全体で考えるBPMが必要不可欠だったということだ。今自動車業界は、100年に1度の大変革期だ。何よりもスピードが重要になる。市場が激しく変化する中では、さっさとやってみるしかない。これが今非常に重要な要件になっている。今の時代、より付加価値のあるサービスを創造していくためには、このやり方でなければ難しいだろう。そしてBPMで大事なことは実際にビジネスモデルのビジネスプロセス作りをやってみることだ。業務の流れをデジタル化するBPMSを活用して素早く実行することを通じて色々と考え、現場で起きていることをきちんと見て軌道修正をしていくことが非常に重要だ。」
加えてBPMを基盤とした業務改革を実践する人材育成が重要だ。

「業務改革を推進していくためには、それに携わるメンバーが自分の仕事だけを見るのではなく、一歩も二歩も引いたところから“この仕事は何のためにあるのか”という点を見直すことがとても重要だ。これがBPMの本質だと考えている。今後はBPMの推進と併せて、これを進められる人材の育成にも注力していなかなければならない。」と中村氏は考える。

「会社の掲げる『ひとづくり無くして業務改革なし』『人を責めずに仕組みを責めよう』の旗印のもと3つの実現に向けて動き出しました。」と山田氏は語り始めた。

1.社員自らの能力向上
2.改革/改善するという文化の形成
3.齟齬無く業務を理解・説明できる共通言語化

「これらの実現のため約1年前から、日本ビジネスプロセス・マネジメント協会とNTTデータイントラマートが我社に来て実施する『イントラマートBPM実践ワークショップ研修』に社員を参加させ実業務をベースに改善手法とデジタル化の勘所を学ばせました。業務改善チームは2019年4月からは4名の専任体制とし改善推進体制を強化しました。」

ATビジネス社は、全社員の3割強の受講を実施。改革/改善する文化生成と業務に関わる人のコミューケーションの手法としてBPMを浸透させるためだ。山田氏は研修の取り組みについて詳しく話す。「トップダウンでもボトムアップでもキーとなるミドル層を先行して受講させ展開しました。部次長クラス向けのBPM研修も実施済です。加えて文化形成のため何か失敗が起きたとき失敗を個人の不注意・ミスではなく”しくみ不全”として見ることとし、始末書ではなく原因追及~再発防止策の検討時になぜ事故が起きたのかを明らかにするAs-Isと事故が起きないようにする改善後のTo-Beの業務フローを提出することが義務付けられました。また改善提案制度のテーマにRPA化とBPMS化が追加されました。」

なぜNTTデータイントラマートを選択したか

「イントラマートを選んだ理由は単なるツールの提供にとどまらず前述の経営課題の改革に必要なメソッドとそこから生まれるデジタルビジネスプロセスを動かすシステム基盤を一貫して提供していることです。業務改革を実現する方法論、それを実践する社員の能力向上、そして効果的なデジタル化の手法だ。イントラマート社は当社に寄り添いながら他社にはない優れたサービスを提供していたからです。」と中村社長は語る。イントラマートBPM実践ワークショップの採用理由は下記の5点であるという。

1.自分たちの実業務をベースに自分たちでできるようにする改善手法を学ぶ研修であり、コンサルティングではない
2.当事者による現状(As-Is)把握となぜ現状このやり方を強いられているのかを徹底的な可視化から明らかにできる
3.あるべき姿(To-Be)構想と、今まで目に見えていなかった制約条件を明らかにし、それが無ければここまでできることを自分たちで立案できる
4.To-Beへの移行プロセス検討。絵に描いた餅にならない用意周到な移行計画まで落とせる
5.デジタル化を体感。To-Beのモックアップを作ることでデジタル化するとどう変わるかを体感できる

「業務のデジタルプロセス化の開発に関しても通常コーディングを必要とするため、浸透しにくいのですが、 intra-martは経理部所属の、プログラマーでもない私でも、ある程度開発できるローコード開発の機能を持ち合わせているので助かっています。もちろん高度な開発は切り出してイントラマートさんにも手伝っていただかないと難しいのですが、システムの構造や何が現場でできるのかが理解できるので、現場でも開発を始められる。ここがintra-martの良いところです 。当社のRPAは一部を除きintra-martのBPMと連携させ『実行指示』『稼働管理』『エラー対応』『権限管理』にフル活用しています。」と山田氏は語る。

効果

intra-martDX フレームワーク
~業務改革の思考プロセス習得とBPMS(intra-mart)によるデジタル化~ で劇的な改善効果を実感

この研修とBPMS(intra-mart)により下記の効果があったと業務改革推進の山田氏は強調する。

  • 言葉ではわかりづらい業務がBPMN図により見ればわかるようになり、担当者・部署をまたぐ業務実態が直感的に理解できるようになった
  • 本質的な変化と業務の目的を考えるようになり、仕事の全体を考えるようになった
  • プロセスを可視化し、視座を上げて変えていくチカラが付き始めてきた
  • デジタル化(BPMS化)で何ができるのか?実施のための体制やスキルが見えてきた

「この研修で出したアウトプットには、部門の業務の目的やプロセスを関係者が見える化することでその業務自体を無くしてしまうという劇的な改善効果を生み出す、従来発想には無い結論も出てきました。」

未来

BPMの実践でデジタルトランスフォーメーションを実現

中村氏は今後の展望を以下の通り語った。
「新たなテクノロジーも次々に登場してきている。実はこれらもデジタルプロセスの一部だということを十分に理解しておく必要がある。まずBPMNによって業務全体を可視化・設計し、BPMSを活用し世間標準のデジタル技術も取り込むことで、素早く実行プロセスを構築し、評価・改善する。それによって我々はデジタルトランスフォーメーションの進展を自社内に取り込むことができる。その実現に向けて、今後も引き続き、BPMの実践とBPMS活用を推し進めていきたい。」

BPMS活用領域の拡大

注釈

  • BPMの実践=BPMの考え方を用いて改革/ 改善活動すること
  • BPMの実践の詳細=共通言語のBPMNで業務を描き、BPMSにBPMN図を取り込むことで絵に書いたプロセスをデジタルプロセスとして動かす。デジタルで計測されるデータを用いて業務を改善していくこと
  • BPMN=業務を記号で表した国際的な共通言語

基本情報

株式会社ATビジネス

所在地
〒466-8636 愛知県名古屋市昭和区高辻町6番8号 ATG南館
設立
1993年2月(2007年7月より株式会社ATビジネスに商号変更)
事業内容
グループ各社の間接業務の受託。
URL

DX導入の仕組み 『イントラマートDX推進フレームワーク』

株式会社NTTデータイントラマートは長年培われた業務プロセスのデジタル化のノウハウを活かし、独自に業務プロセスの見える化と、自働化を実現するDXメソッドを開発した。お客様の事業に踏み込み、事業の課題解決に直結する業務プロセスを可視化し、あるべき姿に変えていく手法を3つ持っている。

本事例ではそれらのメソッドのうち、経営と現場がコンセンサスを取りながら、お客様自身が業務改革力を付けて頂く『研修』というスタイルを取る、『イントラマートBPM実践ワークショップ研修』を採用。約1.5ヶ月の研修でDX化をリードする人財を育成。実業務テーマで改革構想を作り上げ、RPA等も組込みながらデジタルプロセス化(intra-mart) まで組み上げていく手法が身につく研修である。本研修を複数実施することで、多くの社員が改革手法を体得し、改革の風土と文化形成にも貢献できる。

■関連リンク
次世代業務改革ツール「IM-BPM」
https://www.intra-mart.jp/products/iap/im-bpm/

DXを具現化するイントラマートDX推進フレームワーク

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