サプライヤーポータルの構築により、グローバルにお取引先様との情報連携プロセスを効率化。利便性とセキュリティーを両立させながら圧倒的な業務のスピードアップとコスト削減を実現。

1908年にミシンの修理業から始まったブラザー工業は、今では、日本を代表するプリンター、複合機、ファクス、電子文具、家庭用ミシン、工業用ミシン、工作機械などの総合メーカーとして、国内外のサプライヤーとともに、独自の製品やサービスをグローバルに提供している。
それまで設計、購買、環境など情報種毎の個々の共有システムにログインしていたサプライヤーも、サプライヤーポータル構築後は、サプライヤーポータルにログインしさえすれば、自分専用のホーム画面が立ち上がり、連携された必要な情報に効率よくアクセスできるようになった。
現在、すでに設計、購買、環境、生産/品質、発注情報などの情報が統合されているが、共有する情報種はますます拡大しており、サプライヤーポータルは、今後も無限に発展する可能性を秘めている。

目次

1.課題
情報種毎にばらばらに構築されたシステムでは、サプライヤー毎に複数IDが必要となり、さまざまな問題が発生していた。

2.導入
intra-mart を活用し、ポータル共通機能と基盤を構築、その後、順次「購買情報」「設計情報」「環境情報」などを集約。intra-martの部品群も活用しスピード開発・低コストを実現

3.効果
サプライヤーとの情報連携業務のスピードが数倍アップになる業務も。
intra-martでEDIを内製化したことにより、外部EDIベンダーへの支払い費用が不要に。

4.未来
DR(ディザスタリカバリ)対応のため、クラウドへの移行を検討。
生産状況の共有化や、サプライヤーパフォーマンス評価などに期待。

課題

情報種毎にばらばらに構築されたシステムでは、サプライヤー毎に複数IDが必要となり、さまざまな問題が発生していた。

サプライヤーポータル構築以前は、設計、購買、環境などの情報を、それぞれの情報種毎に主管部門が別々のシステムで提供していたため、ブラザー工業、サプライヤー共に、システム毎に複数のIDやマスターを管理する必要があり、情報共有の効率化のさまたげにもなっていた。

ブラザー工業のIT戦略推進部では、サプライヤーとのさらなる情報連携の強化を中期計画に据え、サプライヤー向けの各種の情報を集約するサプライヤーポータルの構築プロジェクトを開始したものの、2008年9月のリーマンショックで一旦中断を余儀なくされたが、2011年度に再度挑戦することになった。

ブラザー工業株式会社
IT戦略推進部 グループマネージャー
石川 慎介 氏

「サプライヤーポータル構築に当たっては、サプライヤーの個人ID単位で、アクセスできる情報種やその範囲が柔軟に権限設定できることや、ユーザーの入替わりの激しいアジアにおいても、必要なユーザーが維持できるよう、ワークフロー機能を活用した仕組みの構築にこだわった。業務視点で様々な助言を頂いた、環境部門・購買部門や現地の関係者に感謝したい。」とIT戦略推進部GM石川慎介氏は語る。

導入

intra-mart を活用し、ポータル共通機能と基盤を構築、その後、順次「購買情報」「設計情報」「環境情報」などを集約。intra-martの部品群も活用しスピード開発・低コストを実現

ブラザー工業では、2011年5月に、サプライヤーポータルのRFPをベンダー各社に提示し、各社からの提案を評価シートで比較検討を行った。その結果、ブラザー工業社内で、アビームシステムズ※(アビーシステムズはブラザー工業のシステム関連会社)による内製を支援するとした提案を行った株式会社NTTデータ東海(以降NTTデータ東海)をベンダーとして、intra-martを選定した。

選定の決め手は、①intra-martのCPU課金によるライセンス体系(サプライヤー側ユーザーの増加度合いが未知数なため)。②ポータル、ワークフロー、アクセスセキュリテイなどの基本機能が備わっており、豊富な部品も活用した短期構築が可能なこと。③標準的な技術のため内製化が容易で、拡張性があること。などintra-martの基盤としての優位性と、NTTデータ東海による内製化支援への期待だったと石川氏。

アビームシステムズ株式会社
ソリューション事業部 リーダー
内藤 学 氏

2011年6月からプロジェクト活動を開始し、半年後の2011年12月には、ID登録・管理機能、ポータル機能、ワークフロー機能、メッセージ機能、お知らせ機能、ドキュメント管理機能などの「ポータル共通機能」を
稼働させた。

2ヶ月後の2012年2月には、最初の作り込み機能として、ユーザーを限定して「購買情報機能」からリリースした。その後も、2012年4月に「設計情報機能」を、2012年5月には、ほぼすべてのサプライヤーが利用する「環境情報機能」を次々にリリースしていった。

「設計情報機能」は、バックにあるPDMシステムの図面等の設計情報を連携しており、サプライヤーがログインした画面で連携された情報を入手できるように
なっている。

現在は、基幹システムSAP ERPからの予告・発注・検収・返品情報等と連動したEDI機能も稼働しており、サプライヤー、ブラザーグループユーザーを含め10000 ユーザーを超える情報連携基盤となっている。

「intra-martでの開発は、NTTデータ東海の手厚い支援もあり、要件定義通りの仕様のシステムを、当初のスケジュールに従って短期間かつ低コストにてアビームシステムズで内製できた」と、アビームシステムズ ソリューション事業部 リーダーの内藤学氏は語る。

効果

サプライヤーとの情報連携業務のスピードが数倍アップになる業務も。
intra-martでEDIを内製化したことにより、外部EDIベンダーへの支払い費用が不要に。

サプライヤーポータル構築により、サプライヤーとの情報連携が飛躍的にスピードアップした。たとえば、設計情報を電子的に送信することで、伝達リードタイムは数日から数時間に。また、海外ユーザーの権限変更申請は、紙での申請から登録まで1ヶ月近くかかる場合もあったが、サプライヤーポータル構築後は、ワークフロー機能の活用により3日程度で登録が完了するようになった。

また、以前は、外部EDIサービスを使っていたため、使用料を支払っていたが、サプライヤーポータル上でEDIを内製化したことにより、EDI業者に支払う費用がゼロになり、グループ全体では年間数千万円レベルの削減ができた。更に、サプライヤー側の利便性アップも含めると、その削減効果は計り知れない。

未来


DR(ディザスタリカバリ)対応のため、クラウドへの移行を検討。
生産状況の共有化や、サプライヤーパフォーマンス評価などに期待。

サプライヤーポータルで共有したい情報は、さらに広がっている。

たとえば、今年度は、「間接材料発注機能」の運用も開始しており、今後は、サプライヤーと連携した生産情報の見える化の検討も予定している。
DR(ディザスタリカバリ)対策としては、サプライヤーポータルを、クラウド(AWS)へ移行することを検討している。
クラウド上で稼働させることで、日本で不測の事態が起こった場合でも、生産遅延等によるお客様への影響を最小限にできるため、非常に有効な手段だと考えている。

さらに、将来的には、ポータル上でのサプライヤーのレスポンス状況も含め、サプライヤーのQCDE等のパフォーマンス評価の実現や、災害時に、災害地域のサプライヤーの状況把握を双方向で行うなど、サプライヤーポータルで実現したいことは、無限に広がっている。

基本情報

ブラザー工業株式会社

本社
愛知県名古屋市瑞穂区苗代町15番1号
設立
1934年1月15日
資本金
19,209百万円 (2015年3月31日現在)
売上高
連結 707,237百万円(2014年度)
従業員数
連結 34,988名 / 単独 3,946名 (2015年3月31日現在)
事業内容
[プリンティング・アンド・ソリューションズ事業]
プリンター、複合機、ファクス、電子文具、タイプライター
[パーソナル・アンド・ホーム事業]
家庭用ミシン、カッティングマシンなど
[マシナリー・アンド・ソリューション事業]
工業用ミシン、工作機械、ガーメントプリンター
[ネットワーク・アンド・コンテンツ事業]
業務用通信カラオケシステム、コンテンツサービス、コンテンツ配信システムなど
[工業用部品事業]
減速機、歯車など
URL

導入パートナー

ブラザー工業様の導入ポイントであった、ビジネスプロセス変更への柔軟な対応、短期間・低コストでの開発、ポータル・ワークフロー・アクセスセキュリテイ等の基本機能の充実、標準的な技術・豊富な部品によるスピード開発、自由度の高さ・拡張性などのキーワードから、共通基盤として優位性があり、ユーザ数に影響されないCPU課金でもあるintra-martをご提案しました。

今後もブラザー様の将来構想に従い、DR対応、バージョンアップ対応や各種機能の展開を、お客様、NTTデータ イントラマートと共に進めていきます。

株式会社NTTデータ東海
第三事業部 営業担当 課長
力竹 勇六 氏

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