導入事例
株式会社資生堂様
資生堂は、ERP導入では廃止しきれなかったメインフレームを、intra-martにより完全撤廃に向けて大きく前進させた。さらに、intra-martパートナーである株式会社JSOLがサポートしながら資生堂に最適化した業務共通フレームワークをつくり、開発標準化を行ったことで、納期・品質を担保しながらも複数ベンダーによる複数システムの並行開発を実施するだけでなく、開発生産性を約2倍に向上させた。
課題
資生堂は2008年に、メーカー保守切れや、技術者不足、運用コストの課題から、メインフレーム上の基幹システムをSAPへ刷新。
しかし、「メインフレームで稼働していた会計・販売物流システム他をSAPに切り替えるプロジェクトは完了したものの、基幹業務の周辺系システムが複数メインフレーム上に残り、運用コストが削減出来ないという課題を抱えていました」と三浦氏は語る。
メインフレームに残っている複数システムを開発したベンダーはバラバラであり、システムを更改するには、統制を取りながらも効率的に進める必要があった。
そこで、JSOLより資生堂に最適化した業務フレームワークをintra-martを利用して作成するというメインフレームの完全撤廃に向けた提案を受けた。
「SAP導入時に、資生堂の複雑な商流や、高い要求パフォーマンスに応えてくれたJSOLとそのJSOLが推薦するintra-martであれば信頼できると思い、フレームワークの導入という新たな取り組みにチャレンジして残っているメインフレーム上のシステムをオープン化することを決意しました」と三浦氏。
導入
「もともと標準で持っているアクセス権限管理や業務共通マスタ、負荷分散機能などの『使える』intra-mart業務共通部品の豊富さや、JSOLがintra-mart上の業務テンプレートや、メインフレームからのダウンサイジングの鍵になるバッチテンプレートを持っていたことで、メインフレーム上のシステムをスムーズにオープン化できると思った」と三浦氏は語る。
JSOLにて、資生堂にある複数システムを効率的に開発するための業務フレームワークを作成し、共通部品や開発マニュアル等の成果物を開発ベンダーへ提供。
「開発ルールの提供だけでなく、プロジェクト進行中は、JSOLが総合窓口となりQA対応、技術支援を行ってくれたおかげでプロジェクトを遅延なく進めることが出来た」と三浦氏は語る。
効果
メインフレーム上のシステムをオープン化する際に、開発標準化を行ったことで、開発生産性が約2倍に向上した」と三浦氏は語る。
特に開発工程の集計においては高い生産効率が出ていることから、業務共通部品の利用が生産性向上に寄与していることがわかる。
また、業務フレームワーク上にシステムを開発したベンダーからも、「画面共通仕様により、外部仕様検討工数を削減できた」「JSOLの対応が早く、内容を問わず回答してもらえて助かった」というような声があり、資生堂に最適化された業務フレームワークの効果を感じられたようだ。
今回の取り組みは、資生堂のIT部門で、システム標準化とintra-martの生産性を意識するきっかけとなったプロジェクトである。
未来
「現在もシステムは問題なく稼働しています。今後はクラウド化等も視野に入れて検討していきたい。」と三浦氏。
また、「intra-martの時代の要求に対応し企業競争力を高める進化した新機能と、JSOLのノウハウで、資生堂の業務プロセス改善に貢献できるような提案もお願いしたい」と三浦氏は語る。
NTTデータイントラマートは、これからもintra-martパートナーと連携し、お客様のビジネスに貢献できる製品強化・ご提案に努めていく。
資生堂様における新たな業務共通フレームワークの基盤ツールとして、導入実績が十分あり部品群も豊富なintra-martを採用させて頂きました。導入にあたり、弊社にてintra-mart上での共通仕様となる「開発標準」と「共通部品」を策定することにより高い生産性、品質及び保守性を実現致しました。今後は資生堂様、NTTデータイントラマート様と共に業務共通フレームワークの活用推進並びにintra-martのバージョンアップによる機能拡張等に取り組んで参ります。
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