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DXを推進させるローコード開発の導入ポイントとは?

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DXを推進させるローコード開発の導入ポイントとは?

DXを推進するためのローコード開発プラットフォーム導入のポイントには、

・ノーコード開発との違いを把握しておく
・要件定義をおろそかにしない
・構築時はルールとフロー、ドキュメントを整備する
・データベース設計を正しく行う
・アップデートや新機能の追加を積極的に行う
などがあります。

日本国内では、企業のDX推進が急務とされており、さまざまなデジタルテクノロジーの中でも、ローコード開発は注目を集めているものの一つです。

本コラムでは、DXを効果的に推進するためのローコード開発の導入ポイントをご紹介いたします。

DX推進にローコード開発をどう活用できるか?

DXを推進するために導入するデジタルテクノロジーは、テクノロジーありきではなく、「自社の課題を解決できるか?」という観点から選ぶべきです。

そのためには、最新のデジタルテクノロジーについて、それぞれ、何を実現できるのかを知る必要があります。

ここでは、ローコード開発プラットフォームをDXに活用することを考えた際に、何ができるのかをご紹介いたします。

短期開発でスピーディーにDXを推進

経済産業省が日本のDXを推進しているのは、ご周知の通りです。同省が、「DX(デジタルトランスフォーメーション)レポート~ITシステム「2025年の崖」の克服とDXの本格的な展開~」の中で触れた“2025年の崖”とは、仮に日本でDXが進まなかった場合に、2025年以降、最大で年間12兆円経済損失が生じる恐れがあることを指します。

2025年まで1年を切った今、DXに未着手の企業様は、できる限り早く取り組みをスタートするのが望ましいといえます。

そこで、活用できるのがローコード開発です。

ローコード開発では、すでに用意されたコンポーネントを、視覚的な操作で組み合わせることで開発が行えるため、コーディングを大幅に減らせます。このため、従来の開発方法と比較して開発期間を大幅に短縮できます。従来の開発方法では、数ヵ月から年単位で開発期間が必要なところを、数時間から1ヵ月程度にまで圧縮できるため、スピーディーにDXに着手できるでしょう。

DXの取り組み過程で発生するシステム変更に対応する

DXは、デジタルテクノロジーを導入して業務やプロダクトを変革したら、それで終わりではありません。PDCAを回しながら改善を加え、より高い効果を目指して変革を続ける姿勢が重要です。

このため、DXを推進する中で、当初、導入したシステムが業務と合わなくなってしまうことも考えられます。

そこで、ローコード開発の強みが活きてきます。ローコード開発では、従来の開発手法では対応が難しい急な要求変更や機能追加も容易に行えます。その結果、DXの取り組みがスムーズに進行し、ビジネスの継続的な成長が可能になると期待できます。

ローコード開発では、コーディングの必要性が最小限に抑えられているため、コーディングの専門知識を持たない現場の担当者の手でもシステム変更が行える点もメリットです。

DXを推進させるローコード開発の導入ポイント

ローコード開発を導入してDXを推進させるために押さえるべきポイントを5点、ピックアップしてご紹介いたします。

ノーコード開発との違いを把握しておく

ローコード開発と似たものに「ノーコード開発」があります。

ノーコード開発では、コーディングをまったく必要とせずにシステム構築が行えます。その分、開発担当者に求められるスキルは低くなりますが、カスタマイズ性は著しく低下するという特徴があります。

これらの違いを踏まえ、プロジェクトの目的やリソースに応じて最適な方法を選択することが大切です。

ローコードをうたっていても、実際にはノーコードであるプラットフォームも存在するため、事前の確認が欠かせません。

要件定義をおろそかにしない

前述の通り、ローコード開発プラットフォームは、開発期間を短縮してくれます。
ただ、短縮できるのは主に「構築」のフェーズです。
その前の「要件定義」のフェーズを省略してしまうと、完成したシステムが希望する機能を持っていなかったり、使い勝手が悪かったりといった不備が後から判明し、改修を余儀なくされてしまいます。
なお、要件定義とは、システム開発の目的に合わせて、必要な性能や機能などをわかりやすくまとめることです。

ローコード開発プラットフォームや社内システムの開発では、ついつい要件定義を軽視し、構築に着手してしまうことがあります。
しかし、後から不要な改修を避けるためには、あらかじめ、ユーザーとなる部門の担当者にヒアリングを行い、要件定義書を作成してから、構築を行う必要があります。
要件定義をしっかり行うことで、システムの目的を達成し、ユーザーの満足度を高めることができるでしょう。

要件定義のポイントは、次の通りです。

・システムの目的を明確にする
・必要な機能や性能を明確にする
・ユーザーの満足度を高める

要件定義をおろそかにせず、DXの成功につなげましょう。

構築時はルールとフロー、ドキュメントを整備する

一般的なシステム開発では、システムの要件や設計、テスト、運用に関するドキュメントを作成します。ローコード開発プラットフォームを用いる場合でも、これらのドキュメントを整備することが重要です。

ドキュメントを整備しておくことで、システムの目的や要件が明確になって開発の方向性が定まり、品質の向上につながりますし、設計書やテスト仕様書を作成することで、開発の進捗状況を把握しやすくなり、課題の早期発見・解決につながります。
また、運用マニュアルを作成することで、運用担当者の負担を軽減し、システムの安定運用につながります。

もし、ドキュメントを整備しなければ、開発品質や運用効率が低下したり、コミュニケーションコストが増大したりしてしまう恐れがあります。

具体的には、以下のドキュメントを作成することをおすすめします。

・要件定義書:システムの目的や要件を明確にする
・設計書:システムの設計を詳細に記述する
・テスト仕様書:テストの目的や方法を記述する
・テスト成績書:テストの結果を記述する
・運用マニュアル:システムの運用方法を記述する

また、ローコード開発プラットフォームは、非エンジニアでも簡単にシステムを構築できるというメリットがある一方で、似たようなシステムが乱立したり、シャドーIT化してしまったり、データの破損・損失などのリスクが存在します。

これらのリスクを防ぐためには、以下の対策が必要です。

・システムの構築ルールやフローを整備する
・管理者側への報告プロセスを設ける
・データの統合やバックアップを実施する

具体的には、以下の点に注意しましょう。

・各現場の担当者に対して、システム構築の目的やルールを明確に伝える
・管理者側で、構築されたシステムの情報を把握できるようにする
・データの統合やバックアップのポリシーを定め、管理者側で実施する

これらの対策を講じることで、ローコード開発プラットフォームのメリットを最大限に活かしつつ、リスクを最小限に抑えることができるでしょう。

データベース設計を正しく行う

データベース設計は、システム構築において重要な要素の一つです。「手軽に構築できるから」「社内で使うシステムだから」と軽視すると、後からデータの利活用がしづらいシステムになってしまいます。

運用開始後の不要な改修を避けるためには、前項の要件定義に付随してデータベース設計を行う必要があります。

データベース設計は、ローコード開発プラットフォーム側で用意された設計しか利用できないタイプの簡易的なシステムであれば、特に気にする必要はありません。しかし、本格的なシステム構築が可能なタイプのシステムを利用する場合は、データモデリングの知識を持ったエンジニアがデータベース設計を行うことが大切です。

データベース設計を行う際には、どのような情報をデータベース化する必要があるのか、それにはどんな構造が最適かを検討しましょう。

具体的には、以下の点に注意が必要です。

・データベース化する情報の種類と量
・情報の関連性
・データの検索や分析のしやすさ

データベース設計を適切に行うことで、システムのパフォーマンスや運用コストの改善、データの利活用の向上など、さまざまなメリットを得ることができます。

アップデートや新機能の追加を積極的に行う

時間が経つにつれて、社内外の環境や業務が変化するため、システムも定期的にアップデートする必要があります。これを怠ると、システムが古くなりレガシー化してしまうリスクがあります。

ローコードプラットフォームの利点の一つは、非エンジニアでも簡単な機能追加や変更が可能であることです。これにより、システムを常に最新の状態に保ち、利便性を高めることができます。

さらに、ローコードプラットフォームは新機能やモジュールが定期的に追加されるため、これらを活用することでシステムを強化し、業務効率を向上させることが可能です。特にSaaSタイプのプラットフォームでは、追加費用なしで新機能を利用できるため、コストパフォーマンスも良好です。

ローコード開発プラットフォームを使用することで、システムを柔軟にアップデートでき、セキュリティの強化、ユーザーエクスペリエンスの改善、新しいビジネスニーズへの対応が行えるため、レガシー化するのを避けられます。

まとめ

DXを推進するためのローコード開発の導入は、現代の企業が直面するDXの課題に対応する上で非常に有効な手段です。

ローコード開発は開発サイクルを短縮できるため、2025年問題の回避につながる上に、ビジネスニーズの変化に柔軟に対応し、競争優位を確保することができます。
また、ローコード開発は変化するビジネス環境や要求に迅速に対応できる柔軟性を持っているため、DXの過程で生じるさまざまな課題への対応が可能となります。

以上を踏まえると、ローコード開発はDXを推進するための強力なツールであり、日本国内の企業全般にとって大きな価値をもたらすことが期待できます。

ローコード開発プラットフォームの導入を成功させるためには、「DXを推進させるローコード開発の導入ポイント」でご紹介したようなポイントを押さえましょう。

DXを推進する目的でローコード開発プラットフォームを導入する際には、特に導入前の段階で検討すべき項目が多く、ここを押さえることが重要です。
本コラムでもご紹介しましたが、導入前の注意点についてまとめた資料をご用意したので、ぜひ、ダウンロードしてご利用ください。

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