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ローコード開発・ノーコード開発の違いは?導入の注意点も紹介

ローコード開発とノーコード開発の違いは、ローコード開発が可能な限りソースコードを書かず必要最小限のプログラミングを行ってアプリケーション開発を行う手法であるのに対し、ノーコード開発ではまったくソースコードを書かずに開発が行えるという点です。

通常は、数ヵ月から数年単位の時間がかかるアプリケーション開発を大幅に短縮できる開発手法として注目を浴びている「ローコード開発」「ノーコード開発」。厳密には両者に違いがありますが、どちらも直観的に操作できるGUIを利用して直観的な操作で開発が行える点がメリットです。

本コラムでは、ローコード開発、ノーコード開発それぞれのメリット・デメリットや、開発ツールを導入する時の注意点をご紹介いたします。

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1. ローコード開発、ノーコード開発とは?

ローコード開発、ノーコード開発とはそれぞれどのような開発手法なのでしょうか?

ローコード開発とは?

ローコード開発(Low-Code development)とは、最低限、必要なソースコードのみを書き、それ以外は、GUI(Graphical User Interface/グラフィカルユーザインタフェース)とよばれる、視覚的に理解できて直感的に操作できる画面を用いて、あらかじめ用意された機能単位を組み合わせることでアプリケーション開発が行える開発手法のことです。

ローコード開発について詳しくは、下記の記事もご覧ください。

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ノーコード開発とは?

ノーコード開発(No-Code development)とは、名前の通り、まったくソースコードを書かずにアプリケーション開発を行う手法のことです。ローコード開発と同様、あらかじめ用意された機能単位を、GUIを活用して、ドラッグアンドドロップといった直観的で簡単な操作のみで開発できます。まったくソースコードを書かないため、ローコード開発に比べると自由度は下がります。

ローコード開発、ノーコード開発が注目される背景

ローコード開発、ノーコード開発は、以前から存在していましたが、近年、注目を浴びているのには、働き方改革やデジタルトランスフォーメーション(DX)の促進などがあります。

政府が働き方改革を打ち出した背景の一つには、少子高齢化による将来的な人口減が予測され、その影響で労働人口も減少してしまうことがあります。少ない労働人口で資本を拡大していくためには、業務効率化や生産性向上が求められます。

DX推進の背景には、老朽化するレガシーシステムの保守にコストがかかり過ぎることや、IT人材不足の懸念、最新のデジタルテクノロジーの登場によって既存の市場が陳腐化するデジタルディスラプションが起きていることなどがあります。

このような状況で、ローコード開発やノーコード開発の大きな利点である開発工数の削減や、開発者に高度なスキルを求めないこと点が、業務効率化・生産性向上に貢献するのではないか期待され、注目を浴びているのです。

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2. ローコード開発とノーコード開発の違いは?

冒頭でもお伝えした通り、ローコード開発とノーコード開発の違いは、ローコード開発が開発におけるソースコードの記述を最小限に抑えながら、必要に応じてプログラミングも行う解発手法であるのに対し、ノーコード開発ではまったくソースコードを書かない点です。

ローコード開発、ノーコード開発それぞれのメリット・デメリットをご紹介いたします。

ローコード開発のメリット・デメリット

まずは、ローコード開発について、メリット・デメリットを見ていきましょう。

ローコード開発のメリット

ローコード開発の主なメリットは、「開発の時間・コスト削減」「高度な専門性がなくても開発できる」「柔軟な機能拡張ができる」の3点です。

開発の時間・コスト削減

もっとも大きなメリットとしては、「開発の時間・コスト削減」が挙げられます。
ローコード開発、ノーコード開発とは?」でもお伝えしたように、ローコード開発では大部分をあらかじめ用意された機能単位を組み合わせてアプリケーション開発を行います。
この結果、必要最小限のプログラミングで開発を済ませられ、開発期間を大幅に削減できます。その分、人件費を中心とする開発コストも圧縮できる点がメリットです。

高度な専門性がなくても開発できる

ローコード開発は、ノーコード開発のようにまったくソースコードを書かないわけではないため、開発者にはある程度のプログラミングのスキルが必要です。
ただ、大部分はあらかじめ用意されている機能単位の組み合わせで開発できるため、本来、開発に必要だったはずの幅広くかつ高度な専門性は不要です。
用意された機能だけでは間に合わない部分のプログラミングで必要なスキルだけあれば良いため、後から付けるとしてもハードルが低くて済みます。

柔軟な機能拡張ができる

繰り返しになってしまいますが、ローコード開発では、ノーコード開発のようにまったくソースコードを書かないわけではありません。
そのため、希望に合わせて機能拡張やカスタマイズが可能です。
ローコード開発ツールに備わった機能を活用しつつ、足りないところはプログラミングで補えるため、スクラッチ開発とノーコード開発の良いところ取りが可能です。

ローコード開発のデメリット

一方、ローコード開発のデメリットといえるのは「誰にでも使えるわけではない」「ゼロからプログラミングするよりは自由度が低い」の2点です。

誰にでも使えるわけではない

高度な専門性がなくても開発できる」でもお伝えしましたが、ローコード開発によるアプリケーション開発では、機能拡張や画面デザインなど、希望に沿ったカスタマイズが可能です。ただ、そのためには開発者にソースコードを記述するスキルが必要です。裏を返せば、プログラミングのスキルがまったくない人には開発が難しいということです。この点は、ローコード開発のデメリットといえ、ノーコード開発に軍配が上がります。

ゼロからプログラミングするよりは自由度が低い

柔軟な機能拡張ができる」でも触れたように、ローコード開発では、開発ツール(開発プラットフォーム)にない機能の追加などは、ソースコードの記述で実現できます。とはいえ、開発ツール(開発プラットフォーム)の仕様の範囲内となり、フルスクラッチで開発するのに比べれば自由度は下がります。

ノーコード開発のメリット・デメリット

では、ノーコード開発のメリット・デメリットは何でしょうか?

ノーコード開発のメリット

まずは、メリットから見ていきましょう。
ノーコード開発のメリットには、「開発の時間・コスト削減」「プログラミングの知識のない人でも使える」「現場のニーズに合わせてすばやくカスタマイズできる」の3つがあります。

開発の時間・コスト削減

ノーコード開発では、ソースコードをまったく書かずに機能単位を組み合わせるだけで開発が行えます。
これにより、通常なら数ヵ月単位で開発期間が必要であるところを、簡単なアプリケーションであれば、数分で開発することも可能です。

プログラミングの知識のない人でも使える

ノーコード開発ツール(プラットフォーム)は、わかりやすくビジュアル化されたユーザインタフェース(GUI))を使って機能単位を組み合わせたり用意された仕様を選択したりするだけで開発が行えるため、ソースコードの記述が不要です。
このため、プログラミングの知識がない人でもアプリケーション開発が可能です。

現場のニーズに合わせてすばやく改変できる

業務にアプリケーションを使用する中で、時間の経過とともに業務フローなどが変更になるケースも出てくるでしょう。それに合わせてアプリケーションも改変したいという場合、ソースコードの記述が必要だと、プログラミングの専門スキルを持つ人しか対応できません。場合によっては社外に外注する必要も出てくるでしょう。そうなれば、時間も金銭コストもかかってきます。

しかし、ソースコードの記述が不要なノーコード開発であれば、現場の担当者がすぐに対応できます。このため、アプリケーションの変更にかかるリードタイムを大幅に短縮することができます。併せて金銭コストも抑えられます。

ノーコード開発のデメリット

ノーコード開発にもメリットばかりではありません。
ノーコード開発のデメリットは、「できることが限られる」「大規模な開発には向かない」「ツール選定が難しい」の3点です。

できることが限られる

ノーコード開発では、開発ツール(プラットフォーム)に用意された機能単位の範囲でしか機能や仕様を実現することができません。
そのため、スクラッチ開発はもちろん、ローコード開発と比べても自由度が低いといえます。

大規模な開発には向かない

上でお伝えしたように、ノーコード開発は自由度が低いため、基幹業務システムのような大規模なアプリケーション開発では、自社にマッチしたものを実現しづらいでしょう。このため、ノーコード開発は大規模な開発には向かないといえます。逆に向いているのは、特定の部門だけで利用したり、全社で使うとしても特定の業務に使用したりすするアプリケーションです。

ツール選定が難しい

ノーコード開発ツール(プラットフォーム)には、無料で利用できるものから有料のものまでさまざまなものがリリースされており、それぞれに特徴があります。各ツールで、開発を想定されているアプリケーションもさまざまなので、自社の目的に合ったツールを選定する必要があります。このツール選定に工数がかかります。また、本当に自社に合ったものを選ぶのは簡単なことではありません。この点もデメリットといえます。

 

3. ローコード開発ツール、ノーコード開発ツールを導入する時の注意点

最後に、ローコード開発やノーコード開発を行うツール(プラットフォーム)を導入する際の注意点をご紹介いたします。

ツール、プラットフォームの選定

まず、自社に導入するローコード開発ツール、ノーコード開発ツールの選定作業があります。
ローコードにするか、それともノーコードにするかという段階から検討する必要があるため、あらかじめ自社の導入目的をできるだけ詳細に明らかにし、目的を達成できるツールを選定しましょう。

また、ツール、プラットフォームのセキュリティレベルについても確認しておく必要があるでしょう。
自社のセキュリティポリシーに合致していることは前提として、ツールそのもののセキュリティやベンダーの信頼性、いざインシデントが起きた際にどのような対応をしてもらえるのかまで確認しておきたいところです

保守や運用体制

選定したツール、プラットフォームを導入した後は、社内で保守・運用していくことになります。その管理体制を整備しておく必要があります。ツールに関して社員から問い合わせがあった場合やベンダーなどとの連絡の必要があった際に誰が窓口となるのか、不具合が出た際はどのようなフローで対応するのかといったことを決めておきましょう。

不具合が起きた場合のサポートについての確認もしておきたいところです。
たとえば無料のツールだったり海外製だったりする場合、どの程度のサポートを受けられるのかをチェックしておきましょう。

業務プロセス改善に関する知識が必要

ローコード開発ツールやノーコード開発ツールを導入し、アプリケーションを開発したら、それを業務効率化や生産性向上、DX推進などのために活用していくことになります。

より効果的にこれらを実現していくためには、業務プロセス改善に関する知識が必要です。
業務プロセス改善に関するスキルがまったくないという場合は、書籍やオンラインセミナーなどでも知識が得られるでしょう。

 

4. まとめ

ローコード開発、ノーコード開発について、メリット・デメリットやツールを導入する際の注意点などをご紹介しました。

今後、労働人口が減少する中、さらなるデジタル化が求められることが予測されます。
ローコード開発ツールやローコード開発ツールを活用して、省力で現場の細かいニーズにあったアプリケーションを短期間に開発できることは企業の競争力にも結びつくでしょう。
未導入の企業様も、この機会に情報収集や導入検討を始めてみてはいかがでしょうか。

 

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