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働き方改革とDXの関係性とは?~DXを活用して働き方改革を実現する方法~

働き方改革関連法が2019(平成31)年4月1日より、順次、施行され、多くの企業が取り組みを進めています。

その約半年前の2018年9月、経済産業省は「DX(デジタルトランスフォーメーション)レポート~ITシステム「2025年の崖」の克服とDXの本格的な展開~」を発表しています。経済産業省はこれを機に、国内のDXを推進してきました。

DXについても、取り組みをスタートする企業は増えてきましたが、働き方改革に比べると具体的なイメージを持ちづらく、二の足を踏んでいるところが少なくありません。
なかには、働き方改革についてもまだ本格的な取り組みを行っていないというところもあるかもしれません。あるいは、取り組みをスタートしたものの、あまりうまくいっておらず、見直しを行う必要がある企業もあるでしょう。

そこで本コラムでは、働き方改革やDXがスムーズに推進できていないという企業へ向けて、両者を一挙に進めるためのステップを解説いたします。

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1. DXとは

改めて、DXとは何でしょうか?DXとは、Digital Transformationの頭文字を取ったもので、「デジタルトランスフォーメーション」のことです。日本語では「デジタル変革」と訳されます。
その名の通り、最新のデジタルテクノロジーを駆使して、経営戦略やビジネスモデル、プロダクト、顧客体験、従業員体験などを「変革」させることを指します。

すでに、最新のデジタルテクノロジーの投入により既存市場が破壊され、商品やサービスの価値が変化する「デジタルディスラプション」が起きていることや、日本においては「2025年の崖」が危惧されることから、取り組みが必要とされています。

2025年の崖とは


2025年の崖とは、経済産業省は「DX(デジタルトランスフォーメーション)レポート~ITシステム「2025年の崖」の克服とDXの本格的な展開~」の中で発表した概念で、2025年付近に集中するIT関連のさまざまなリスクをまとめた総称です。

具体的には、2024年に固定電話網PSTNが終了すること、2025年には21年以上経過した基幹システムが全体の6割まで拡大することが予測されていること、ERPパッケージベンダー最大手であるドイツのSAP社の「SAP ERP」などの保守が2025年で終了してしまうことなどが挙げられます。

同レポートでは、これらにより、DXを推進しないことで、2025年以降、毎年、最大で12兆円規模の経済損失が生じるというシナリオが示されています。


 

2. 働き方改革とDXの関係性

働き方改革とDXは、まったく別の背景から発生した概念ではありますが、DXの目的を「従業員体験の変革」に設定することで、DXで働き方改革を実現できます。
具体的にどのようなことを実現できるかといえば、残業の削減やテレワークの導入、生産性向上などが挙げられます。

残業の削減


長時間労働を是正し、過労やうつ病、疲労が元になるケガといった健康リスクを排除することで、労働者一人ひとりが生き生きと、そして長く就労できるようになります。これが、ひいては日本の労働人口を維持することにつながりますし、休暇を増やして消費を刺激すことで、経済効果も期待できます。


企業にとっても、採用には安くないコストがかかりますし、企業文化を醸成する観点などからも、従業員一人ひとりが長く働いてくれることは大きなメリットです。

残業を削減するには、業務を自動化するなどして効率化を図ったり、勤怠状況を可視化して残業に対する従業員の意識を高めたりといった方法があります。

具体的なデジタルテクノロジーやツールとしては、ERP、RPA、AI、IoT、業務システム、モバイル端末などが挙げられます。


テレワークの導入


働き方改革が掲げる「柔軟な働き方」を叶える方法の一つがテレワークです。
テレワークを実施するためには、まず、業務に必要な環境を整える必要があります。社外からオフィスのサーバーへセキュアにアクセスしてネットワークやデータを利用できるよう、VPNや次世代ファイアウォール、シンクライアントなどのデジタルテクノロジーを導入する必要があるでしょう。

テレワークでは、勤怠管理や人事評価制度などについても新たな方法を検討する必要があります。Webブラウザ上で打刻できるような勤怠管理システムや、個々の従業員の目標や業務を可視化して客観的な評価につなげられるタスクツールなどを導入・活用します。

また、テレワークでは、オフィスなどへ出勤して顔を合わせて仕事をするのとは違い、コミュニケーション不足が招くさまざまな課題も生じます。そこで、チャットツール(文字・音声)やWeb会議ツール、社内SNSなどの導入がおすすめです。
さらに、直接的に業務に関係するようなコミュニケーション以外に、Web会議ツールによる1on1や、オンライン飲み会などを実施して、交流の機会を設けることも大切です。

テレワークを実施している多くの企業では、従業員が自宅で業務を行っていますが、視点を変えて、多くの従業員が居住しているエリアにサテライトオフィスを整備するという方法もあります。近年では、駅の近くなど交通の便が良いところにコワーキングスペースが充実してきているため、法人契約をして活用するのも賢い選択肢の一つでしょう。


生産性向上


人口減少への対策は、少子化対策や外国人労働者の受け入れなど、今後もさまざまな取り組みが継続的に実施されるでしょう。ただ、それでも、労働人口が増加していくと楽観視はできません。各企業においてDXを成功させることで、労働者一人当たりの生産性を向上させていく必要があります。

生産性向上のためには、業務効率化を進めるのと同時に利益を増大して、インプットよりもアウトプットの比率を大きくするための施策を実施する必要があります。具体的には、「残業の削減」でご紹介したようなRPAやAI、IoT、業務システム、モバイル端末などを駆使して業務効率化を進めるとともに、社内外に蓄積されたビッグデータを活用したり、ベテランの技術者のナレッジ(ノウハウ)を共有したりして、商材やビジネスモデルを変革することになります。

利用できるデジタルテクノロジーやツールとしては、AIやIoT、ビッグデータ(BIツール)、ARやVR、ナレッジマネジメントツールなどが挙げられます。


 

3. DXによって働き方改革を実現した成功事例

最期に、DXによって働き方改革を実現した成功事例をご紹介いたします。
どのような背景を持ち、どのような目的でどんなテクノロジーを活用し、どのような成果が出たかという点に、ご注目ください。

【物流業】RPAの導入・活用により、約34万時間もの削減を実現(日本通運株式会社)


国内最大手の物流企業である日本通運株式会社では、多様化するサービスに対応するため、創造的な企画業務や営業活動などのために時間を創出する必要があると考えました。
そこで、RPAを導入し、単純作業を自動化することを決めました。

RPAツールの導入後は、7業務を対象にPoC(Proof of Concept/概念実証)を行い、これと同時進行で、実際にRPAで自動化する業務を社内から募集しました。
また、社内のRPAに対する理解を深めるため、社内で事務業務を担当する約1万8,000人を対象に「RPAとは何か」「RPAの活用事例」といったテーマでe-Learningを実施。さらに、IT部門以外の業務部門からRPA推進担当者「RPAマスター」を募集したところ、159名を確保でき、「ブロンズ・シルバー・ゴールド」の3段階に分けた階層教育を実施しているといいます。

このように、社内におけるRPAの浸透に工夫を図りつつ、125の業務でRPAを活用し、34万1,567時間にも及ぶ業務時間の削減に成功しました。

RPAについて詳しくは、こちらの記事もご覧ください。

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RPAツールとは?メリットや活用事例、無料ツールを一挙に紹介します


【情報サービス業】年次有給休暇の取得率を50%以上に向上(株式会社永和システムマネジメント)


福井県に所在するソフトウェア開発会社である株式会社永和システムマネジメントでは、生き生きと仕事ができる環境づくりに力を入れ、ソフトウェア開発を通じ、日本のみならず世界で活躍したいといった社員の「多様な働き方」を受け入れる環境を、社員目線で作っていくという目的のもと、残業時間の削減や有給休暇の取得促進、テレワークの導入などの取り組みを実施しました。

具体的には、まず、半休を取りやすくするために、「午前」「午後」といった枠を取り払い、半日分の「4時間」を有給休暇として取得できる制度を整備しました。勤務の途中で分割して取得することもできるため、通院や子どもの学校行事のために、業務を途中で抜けて再び戻るといった使い方が可能です。

また、「ひといき休暇」という、3日間連続で有給休暇を取得できる特別休暇も整備しました。これは、土日や夏季休暇などの長期休暇を組み併せることも可能で、多忙なプロジェクトを終えた後のリフレッシュや、子どもの卒業シーズンでの家族旅行、田植え・稲刈など農繁期などに利用されているといいます。

こうした取り組みの成果として、有給休暇を取得しやすい雰囲気が醸成され、年次有給休暇の取得率が50%以上に向上したといいます。
同社では、このほか、時差出勤制度などにも取り組み、働きやすい環境づくりを推進しています。


【製造業】人事・労務管理、情報通信環境を整備してテレワークを導入(富士通株式会社)


総合エレクトロニクスメーカーで総合ITベンダーの富士通株式会社では、新型コロナウイルスの感染が拡大するより以前、約2年間のトライアルを経て、2017年4月から正式にテレワークを導入しました。
同じタイミングで、フレックスタイム制度の適用範囲を広げ、2020年7月には、国内グループの全社員に対し「コアタイムのないフレックス勤務」を適用拡大。テレワークと併せて、時間・場所にとらわれない柔軟な勤務形態とワーク・ライフ・バランスの向上を実現しています。

勤怠管理方法は、勤務開始と終了時にPCやスマートフォンのブラウザから打刻が可能な労務管理用のソフトウェアを活用。さらに、PCの操作ログを取ることで、打刻時間と実際の業務時間の乖離がないかを確認するとともに、毎日、上司にメール通知することで、長時間労働の防止と、適正な労働時間の把握を行っています。

同社では、2020年7月に「Work Life Shift」という働き方改革のコンセプトを発表しました。「Work Life Shift」とは、WorkとLifeを豊かにする未来の働き方を創造し、個人・企業・社会の成長を支えるために、データとテクノロジーの力で働き方を変革することです。

この「Work Life Shift」を実現するための一つの方法としてテレワークを実現するため、従業員にはノートPCとスマートフォンを貸与した上で多要素認証、本人特定、利用デバイスのセキュリティ確認などのセキュリティ施策を設け、暗号化による通信を実装。さらに、仮想デスクトップ環境の整備といった環境整備を行いました。
さらに、共用のシンクライアントPCやWeb会議システムを完備したサテライトオフィスを全国23ヵ所に設置。自宅に限定されないテレワーク環境を整えています。

「Work Life Shift」のコンセプトのもと、テレワークのほかにも、育児・介護と仕事を両立させられるよう、労務管理ソフトウェアで「業務中断/再開」の機能を活用したり、単身赴任の解消などの施策を実施した結果、2020年11月に実施した従業員アンケートの結果は、「Work Life Shift」への賛同者が90%、生産性が向上した・維持できたとの回答は75%だったといいます。

同社の取り組みは、「令和3年度 テレワーク推進企業等厚生労働大臣表彰」で「優秀賞」を受賞しました。


【保険業】新商品の開発期間を約40%も短縮(アクサ生命保険株式会社)


世界最大級の保険グループであるアクサグループの生命保険会社、アクサ生命保険株式会社では、DXを推進するために、既存の従来のIT部門を解体して、ビジネス部門とIT関連組織に再編しました。IT関連組織を「トライブ(tribe /部族)」という単位に分割することで、ビジネス部門とIT関連組織が密接に連携できる体制を構築して、生産性の向上やシステムの品質向上を目指したのです。

その結果、新商品の開発期間が約40%も短縮するという大きな生産性向上の成果を出しました。


【教育・出版業】タスク・プロジェクト管理ツールを活用して会議の準備時間を約20時間/月も削減(株式会社ベネッセコーポレーション)


教育・出版事業を手がける株式会社ベネッセコーポレーションではEC事業を手がけており、広告集客やSEOの担当者は、広告代理店との連絡手段としてメールを利用していました。しかし、メールのコミュニケーションでは、やり取りがスレッドに埋もれてしまったり、CCが多くて誰が担当者なのかがわからなくなったりする課題が生じていたといいます。やり取りは、多いときで1日に20件、1週間で約100件にもなり、これを効率化することが課題となっていました。

そこで、タスク・プロジェクト管理ツールを導入したところ、担当者と期日を指定してのタスク管理が可能になり、広告や施策のアウトプット量・質が向上したといいます。さらに、以前は、週2回30分間、タスクの進捗確認のためのオンラインミーティングを実施していたそうですが、このための資料準備などにかかっていた時間も大幅に削減できました。その削減時間は、月に約20時間にものぼるといい、これだけの時間が削減できたことで、業務効率化や生産性向上、長時間労働の改善につながることが期待できます。


 

4. まとめ

働き方改革は、その名の通り就業をめぐる環境の「改革」です。最新のデジタルテクノロジーを活用して企業の在り方を「変革」するDXとは相性が良く、DXの一環として働き方改革をすすめることが可能です。

自社の働き方改革があまりうまく行っていないという企業様は、上記でご紹介したような成功事例をご参考に、自社の就労環境を変革するという観点から、働き方改革の取り組みを見直してみてはいかがでしょうか。

 

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