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LCMサービスとは? ~重要とされる理由から活用事例までご紹介~

LCMサービスとは? ~重要とされる理由から活用事例までご紹介~

LCMサービスとは、IT資産の企画から廃棄までのIT運用管理を幅広く支援するアウトソーシングサービスのことです。

業務におけるIT資産の種類・量が増え、また、経営戦略など、より高い視点から見たIT活用の企画が求められるようになっている現在、情報システム部門に求められる業務のハードルは質・量ともに上がりつつあります。こうしたIT管理部門の業務負担を軽減するためにも、手放せる業務はアウトソーシングすることが、重要な選択肢の一つとなります。

本コラムでは、LCMサービスの概要や重視される理由、導入メリット、活用例などをご紹介いたします。

 

1.LCMサービスとは

LCMサービスとはIT運用管理のことで、IT資産について、企画から選定、調達、導入設定、運用管理、廃棄といったライフサイクルの各ステージにおいて、適切に管理するための支援サービス(アウトソーシングサービス)です。

そもそもLCM とは、Product Life-cycle Managementの頭文字を取ったもので、「商品ライフサイクルマネジメントサービス」などと訳されます。もともと、IT資産に限らず幅広い製品に関するライフサイクルを考慮したマーケティング手法を指す言葉です。

LCMサービスの適用範囲

LCMサービスの主な適用範囲としては、「調達」「設定」「運用保守」「廃棄」が挙げられます。

調達

IT資産の企画内容と予算に合わせて、最適な機器を選定し、レンタルやリース、購入の中から最適な方法で調達するまでの手配を任せられます。

設定

調達したPCなどのIT資産に対し、実際に使える状態に設定(キッティング作業)を代行してもらえます。 その前段階の「導入設計」まで対応してもらえるベンダーもあります。

運用保守

運用保守段階では、ヘルプデスクや故障への対応、従業員数の増減に合わせた増設や撤去などの業務が発生します。これらをアウトソースで対応してくれます。

処分

耐用年数が過ぎたIT資産について、撤去やデータ消去などを行い、下取りや廃棄など適切に処分してもらえます。

 

2.LCMサービスが重要とされる理由

このようなLCMサービスが重要とされる理由には、ITの業務利用への浸透と情報漏えい対策の2つの面があります。

業務におけるIT利用の浸透

業務におけるIT利用が浸透し、オフィスワークではモニター画面に向かって業務を行うことが当たり前の光景になりました。

浸透しただけでなく、ユーザーが利用する端末などIT資産の種類が増え、デスクトップPCだけでなくノートPCやタブレット端末、スマートフォンといったモバイル端末も利用されるようになりました。

このことから、冒頭でもお伝えしたように、情報システム部門など管理者側のIT資産を管理する業務負担は増大しています。しかも、情報システム部門は管理業務だけではなく、企画業務も担っています。最近ではDXが叫ばれるなど、経営戦略にも関わるような高度なIT活用が求められるようになってきています。

こうした、より重要な業務に時間と手間をかけるためにも、管理業務のアウトソースが求められるようになりました。

情報漏えい対策

業務へのIT利用が浸透すると同時に、企業や官公庁における情報漏えいの報道も増加しました。

情報漏えいの報告事例のうち、多くは外部からのサイバー攻撃や元従業員などによる内部不正ですが、業務に利用していた端末のハードディスク上のデータ消去が不完全であったために、情報が漏えいしてしまう可能性もあります。

ハードウェア上のデータは、単に削除しただけだと、専用のソフトウェアを使って簡単に復元できてしまいます。専門的な知識を持ったベンダーにデータ消去を任せることで、米国国家安全保障局(NSA)などの規格に準拠した磁気破壊や物理的破壊を実施してもらえるため、情報漏えい対策になります。

3.LCMサービスを導入するメリット

「LCMサービスが重要とされる理由」でお伝えした3点もLCMサービスを導入するメリットに該当しますが、改めて、LCMサービスを導入するメリットをまとめると、大きく次の3点になります。

情報システム部門が重要業務に注力できるようになる

ここまでにもお伝えしてきたように、近年の情報システム部門には、質・量ともに求められる業務のハードルが上がっています。幅広く膨大な業務の中で、より重要な業務に時間と労力を集中できるよう、社外に任せられる業務はアウトソースすることは賢明な判断だといえるでしょう。

特に、IT資産のライフサイクル管理に特化した専門サービスを利用することで、管理業務の質を維持または向上させながら、業務効率化を図ることができます。

コスト削減を実現できる

PCなどIT資産の運用管理に関する専門的な知識を持った人材を雇用する代わりに、外部サービスを利用することで、低コストで済みます。

また、LCMサービスの提供者はIT資産を調達するための選択肢を幅広く持っているため、自社で調達するよりも安価に揃えられる可能性が高いです。従業員数や業務内容などにより、必要十分なスペックは変わってきますので、最適な機種を選定することで、コストを抑えられます。さらに、購入するとしてもレンタルやリースするとしても、その調達先によって契約金額が異なりますが、よりリーズナブルなところを選定します。

このため、LCMサービスは安価に利用できるのです。

情報セキュリティ対策を強化できる

自社でIT資産を運用管理する場合でも、適切な知識を持ち、細心の注意を払って運用や廃棄を行えば、情報セキュリティ対策は可能です。 ただ、情報セキュリティの専門部隊を社内に設けず、情報システム部門などがほかの業務も行いながら情報セキュリティ対策を行っているケースでは、最新のインシデント情報や情報セキュリティ対策ソリューションなどの情報をキャッチアップし続けることは、なかなか難しいものです。その点、LCMサービスの担当者なら、IT資産の運用管理の専門家なので、情報セキュリティ対策に関する知識や情報収集にアドバンテージがあります。

このため、LCMサービスを利用して情報セキュリティ対策業務の大部分をアウトソースすることで、業務負担を減らしながら情報セキュリティ対策を強化できます。

4.LCMサービスの活用例

最後に、LCMサービスを活用することで、どのようなメリットが得られるのかを具体的にイメージしていただくために、LCMサービスの活用例をご紹介いたします。

膨大なPCの運用管理をアウトソースして、本業への集中とコスト削減を実現

大規模な企業になると、当然ながら従業員数も多く、業務に使用するクライアント端末の数も膨大になります。その数は数千から1万を超えることも。そうなると、運用管理にかかる工数もかさみます。そして、工数がかかるということは、それだけ人件費もかかるということ。特に、数が1万を超えてくると、IT資産の運用管理専用の部門を設置する必要が出てきます。

そこで、LCMサービスを導入し、運用管理を外注して、自社の運用管理部門を解散することで、それまでIT資産の運用管理を行ってきた人員を本業に異動させることができます。その結果、生産性向上とコスト削減につながります。

年ごとに異なっていた予算を平準化

新卒採用や定年退職に加え、事業の拡大で大量の採用があるなど、毎年、変化する従業員数に合わせて、補充や廃棄が必要なPCの台数は年ごとに異なります。 また、ハードウェアやソフトウェアを新たに導入したり、廃棄や契約終了したりするため、保守費用も増減します。 これに加え、故障を見越した予算も上乗せしなくてはならないため、毎年、保守費用の予算は変動があり、これを組む業務が煩雑になります。

そこで、LCMサービスを導入すれば、毎年の予算を組む業務をカットできるようになります。
また、LCMサービスの利用料を支払えば済むため、プラン変更などがない限りは保守費用の支出金額を毎年、一定に保つことが可能です。

5.まとめ

LCMサービスとは、IT資産の企画から廃棄までのIT運用管理を幅広く支援するアウトソーシングサービスで、利用することで、コスト削減や情報セキュリティ対策の強化、情報システム部門が重要業務に注力できるようになるなどのメリットが期待できます。

LCMサービスを提供しているベンダーにもさまざまあり、それぞれサービス内容や特徴が異なるため、
まずは自社でIT資産の運用管理において抱えている課題を明確にし、これを解消してくれるようなものを選びましょう。

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