イントラマート講演1「ローコード×生成AIで変革する!~intra-martで実現する次世代 開発者体験/従業員体験~」「intra-mart LIVE 2024」イベントレポート【第三弾】

2024年11月14日(木)から15日(金)の2日間にわたって、オンラインと会場で開催された「intra-mart LIVE 2024」。
オンライン、会場とも2,000名近くの参加申し込みがあり、大盛況のうちに幕を閉じました。
IM-Pressでは、本イベントの様子を、4回にわたってレポートいたします。
第三弾では、1日目のイントラマート講演1「ローコード×生成AIで変革する!~intra-martで実現する次世代 開発者体験/従業員体験~」の模様をお届けします。
登壇者
宮城 拓人
株式会社NTTデータ イントラマート
開発本部 プロダクツグループ
グループリーダー
上野 鉄弥
株式会社NTTデータ イントラマート
開発本部 プロダクツグループ サービスイノベーションチーム
はじめに
同講演では当社の開発本部のメンバー2名が登壇し、ローコードと生成AIを融合させることでDX(Developer Experience)とEX(Employee Experience)を飛躍的に向上させる活用方法を、具体的なユースケースに基づいて紹介しました。
まず冒頭で、プロダクツグループ サービスイノベーションチームの上野が登壇し、近年のビジネス環境の変化により、開発担当をはじめとする従業員に生じている悩みにフォーカスし、解説しました。
ビジネス環境の変化によって、開発・従業員が抱える悩み
画像引用元:当日の登壇資料より引用
現代のビジネス環境は、急速なテクノロジーの進化やニーズの多様化、人材不足等の要素により、かつてないほど急速な変化を遂げており、企業などの組織は、このような急激なビジネス環境の変化に対応しつつ、ビジネス成長やコスト削減、リスク低減などを達成していく必要があります。
このような状況下で、開発者はITを活用した業務効率だけでなく、ビジネスへの貢献も求められていますが、実際にはリソース不足や、技術の進歩にうまく追いつけないなどの理由からその要望に応えることが難しいという悩みが生じています。
また、開発者以外の従業員は、よりコアな業務や戦略的な業務に集中したいという想いがある中、煩雑な事務作業や、情報収集に時間がかかってしまっているのが現状です。
「ローコード開発」「生成AI」の需要の増加
画像引用元:当日の登壇資料より引用
こうした悩みを解消する手段として、「ローコード開発」「生成AI活用」の重要性がますます高まっており、世界中でこれらの技術を活用することがメジャーになりつつありますが、ただやみくもに活用しようとしても、うまくいくことは難しいのが現状です。
そこで、課題を解決する有効な手段の一つとして紹介した方法が、「intra-mart Accel Platform」で生成AIを活用する方法です。
「intra-mart Accel Platform」で生成AIを活用する方法
画像引用元:当日の登壇資料より引用
「intra-mart Accel Platform」が掲げている「デジタル業務改革、もっと手軽に エンタープライズ・ローコードプラットフォームで実現」というコンセプトには4つのポイントがあり、
本講演ではそのうちの「先進技術をローコードで活用」というポイントと生成AIを絡めて紹介しました。
画像引用元:当日の登壇資料より引用
生成AIの活用ステップとして、個人から組織全体へ広げ、さらにビジネス価値の創出まで実現することが重要だとし、生成AIの活用ステップごとにプラットフォームに必要な能力として、「データ基盤」「AI利用の権限管理・セキュリティ」「AIのコンポーネント化・統制管理」の3つを挙げました。
画像引用元:当日の登壇資料より引用
「データ基盤」「AI利用の権限管理・セキュリティ」
生成AIは、与えられたデータをもとに新しいコンテンツを生成する技術であり、テキストや画像など、さまざまな形式で活用されています。そのため、生成AIの効果的な運用には質の高いデータが求められます。
しかし、業務システムがサイロ化してしまっている場合、データが分断されてしまっているため、連携できない、データの粒度がバラバラといった問題により、生成AIでのデータ活用も一層、難しくなります。
これに加え、安全に活用するためにデータ基盤権限制御も考慮する必要があります。
このような課題に対して「intra-mart Accel Platform」では、分断されていた各システムを連携し、一つのデータ基盤に集約することが可能であると紹介されました。
また、プラットフォームとしてセキュリティ、統制管理を備えているため、生成AIの安全な活用が可能となり、外部知識を活用した一般的な回答ではなく、内部データを活用した、より独自のアウトプットを生成することができます。
結果、品質が担保されたデータを収集、活用することができるようになり、データの品質や統制管理に苦労することなく、生成AIを活用することができます。
AIのコンポーネント化・統制管理
目まぐるしいビジネス環境の変化に対応するため、従業員が業務に利用するアプリに生成AIを組み込み、迅速に開発することが求められます。
画像引用元:当日の登壇資料より引用
「intra-mart Accel Platform」では、業務プロセスやデータ、AIサービスなどを部品として管理することができ、非技術者でも既存の部品を組み合わせることで、スピーディーに開発を行うことが可能です。
これにより、業務アプリケーションを迅速に提供できるようになるため、ビジネスのさまざまな場面で質の高いソリューションが活用され、企業の競争力向上につながります。
また、従業員、開発者、それぞれの立場に導入効果を発揮するとし、実際のユーザー様事例を交えながらその効果実績を紹介。
「intra-mart Accel Platform」は業務改革を手軽に行え、確実に導入効果を発揮するエンタープライズ・ローコードプラットフォームであると強調しました。
「intra-mart」のローコード開発の特徴
つづいて、「intra-mart Accel Platform」のローコード開発の特徴を紹介しました。
近年、ローコード開発は急速に普及し、ユースケースも多様化してきていますが、これまでプロコードで開発されてきた基幹システム等をローコードで置き換えるには、まだまだ大きなハードルがあります。
「intra-mart Accel Platform」では、これに対応するため、ユーザーのニーズに合わせた機能強化と、ローコードとプロコードを組み合わせたハイブリッドな開発基盤を提供することで対応していく方針を述べました。
ローコードと生成AIの融合がもたらす開発者体験と従業員体験の向上
つづいて、プロダクツグループ グループリーダーの宮城が登壇し、「intra-mart Accel Platform」を活用することで、どのように“開発者体験と従業員体験の向上”が実現されるのかを、デモを交えて紹介しました。
従業員体験の向上
画像引用元:当日の登壇資料より引用
従業員が社内規定に沿ってさまざまな申請を行う際に、その規定を把握しきれていないため、リサーチしても欲しい情報を見つけられず、人事部や総務部といった担当部門に聞くケースは多いでしょう。
人事部や総務部の担当者からすれば、こういった問い合わせ対応が積み重なるとかなりの時間を費やしてしまい、本来こなさなければならない業務に時間をさけない事態に陥りがちです。
そこで活用したい機能として、「intra-mart Accel Platform」の「Wikiアシスタント」機能について、デモを交えて紹介しました。
開発者体験の向上
画像引用元:当日の登壇資料より引用
つづいて、「intra-mart Accel Platform」のグラフ表示機能開発を使った開発者体験について解説しました。
例として、開発チームのマネージャーがチームの生産性を確認したい場合に、メンバーの作業実績を確認できる機能がなく、入社2年目程度の若手社員に「確認できるような画面を作ってほしい」と依頼するケースを取り上げました。
若手社員は、どのテーブルに必要なデータが入っているのかがわからなかったり、結合や集計など、どのような方法を使って実装すれば良いのかがわからなかったりして、調査に時間を費やすのが常です。
しかし、「intra-mart Accel Platform」の「ViewCreator」というデータ参照ツールに搭載された「SQLビルダアシスタント」という機能を活用すれば、開発者が上記のような情報を事前に知らなくても、アシスタントと対話するだけでSQLを作成できるとし、こちらもデモを交えながら機能を説明しました。
「ViewCreator」ではこれ以外にも、取得データを検索機能付きで一覧で表示したり、集計してドリルダウン付きの一覧で表示したりといったことも可能です。
「intra-mart Accel Platform」の今後(機能追加)
画像引用元:当日の登壇資料より引用
最後に、「intra-mart Accel Platform」に今後、追加予定の2つの機能について紹介しました。
アシスタントをローコードで開発できる機能
一つ目は、アシスタントをローコードで開発できる機能です。
現状では、さまざまな業務に対応するアシスタントを作成しようとした場合、プロコードで実装する必要があります。次のバージョンでは、こういったアシスタントをローコードで開発できるように機能提供する予定です。
ローコードで開発できるようになると、プロコードで実装できるようなプロフェッショナルな開発者やベンダーに頼ることなく、会社の業務に最適化されたアシスタントを迅速に開発できるようになります。
対話形式でアプリケーションを作成できる機能
二つ目は、対話形式でアプリケーションを作成できる機能です。
この機能を利用すると、作りたいアプリケーションの機能をテキストで入力し、送信するという対話形式で希望のアプリケーション開発が可能だといいます。これまで開発に使っていた時間を削減できるようになるので、より重要なフェーズに注力できるようになり、より価値のあるアプリケーションを提供できるようになると紹介しました。
これら2つの機能については、2025年4月の提供を目指して開発を進めているところです。
中長期的には、基調講演でご紹介した、従業員ポータルのような人を中心に据えたインターフェースを備えたアプリケーションを迅速に開発でききるような部品や機能を提供していく予定です。
最後に、「intra-mart Accel Platform」を使うことで、エンタープライズレベルで生成AIの活用が可能となり、今まで人手を介していた業務の見直しが加速し、会社の業務変革、ビジネス環境変化への対応力向上につながるとまとめ、講演は幕を閉じました。
まとめ
ご紹介した基調講演は、アーカイブ動画を配信中です。
アーカイブ動画の視聴をご希望の方は、下記のリンクよりお申し込みください。
Concept Book
ローコード開発・業務プロセスのデジタル化で豊富な実績を持つintra-martが、お客様のビジネスにどのような効果をもたらすのか、特長や導入効果など製品コンセプトを詳しくご紹介しています。

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