BPMツールとは?業務改善に効果を発揮するBPMツールを比較

BPMツールとは、BPM(Business Process Management/ビジネスプロセス管理)を実現するためのソフトウェアのことで、BPMS(BPM Software・System・Suite)ともよばれます。BPMツールを活用することで、BPMを可視化・効率化でき、より安価で迅速に実施できるようになります。
消費者ニーズの多様化や市場の飽和など、ビジネス上の課題が多い中で、ヒト・モノ・カネ・情報といった経営資源を有効に活用するためには、継続的な業務プロセスの改善が必要です。そして、これを実現するためのBPMツールのニーズが高まっています。
本コラムでは、BPMツールの導入メリットや機能、代表的なBPMツールの特徴をご紹介いたします。
エヌ・ティ・ティ・データ・イントラマートが取り組んだBPMの事例集はこちら
1. BPMツールとは?
BPMツールとは、BPM(Business Process Management/ビジネスプロセス管理)を実現するためのソフトウェアのことで、BPMS(BPM Software・System・Suite)ともよばれます。
BPMツールを活用することで、業務プロセスを可視化・効率化でき、より安価で迅速に実施できるようになります。BPMツールの導入メリットについては、後述します。
BPMとは?
そもそも、BPM(Business Process Management/ビジネスプロセス管理)とは何でしょうか?
企業を構成する要素である「従業員」や「文書」などには、ビジネスに関する知識・情報が蓄積されています。
また、日々の業務では、たとえば仕入れから加工、品質管理といった大まかな流れがあり、それぞれの工程でさらに細かいフローやルールが存在します。
これらを統合して管理し、改善を続けて最適化していくことがBPMです。
具体的には、「目標設定と設計・改善」「標準プロセスの承認」「標準プロセスの普及・展開・徹底」「定期的な監視」のサイクルを回しながら改善を行います。
ビジネスプロセスは各企業に特有なもので、他社には見えず、真似されにくいという特性を持つため、企業の競争力の源泉となり得ます。このため、BPMはどの企業にとっても重要なものです。
BPMは、自社のビジネスのためだけではなく、SIerがクライアント企業のビジネスプロセスを理解したり、改善を行った上でシステムを構築するといったシーンでも活用できます。
BPMツールの導入メリット
BPMは、専用のデジタルツールを使わなくても行えます。ただし、その場合、ビジネスプロセスを可視化するためには、手書き、もしくは、描画ツールなどを利用して行うことになり、手間暇がかかり非効率です。また、可視化する担当者によって描き方がバラバラで共有しづらくなったり、ルールを整備するとなればその手間もかかります。そしてこの問題点は、可視化したビジネスプロセスを元に、改善を加えた後、新たなビジネスプロセスを可視化する際にも付いて回ります。
また、ビジネスプロセスの改善記録を残しておく作業や、その後の管理も煩雑になります。
一方、BPMツールであれば、BPMを効率よく行うための機能が揃っており、簡単かつ高い精度で各作業を行えるようになっているため、統一されたフォーマットでビジネスプロセスを効率よく管理でき、変更があった際の対応も楽に行えます。
2.BPMツールの3つの機能
BPMツールには主に「モデリング機能」「シミュレーション機能」「モニタリング機能」の3つの機能が搭載されています。
モデリング機能
モデリング機能とは、ビジネスプロセスを可視化するための機能です。BPMに取り組むにはまず、自社の業務フローをモデル図で表現する必要があります。可視化してこそ、改善すべき点に気づくことができるからです。ビジネスプロセスの全体像を把握し、各プロセスのつながりを理解するために、モデリングが必要なのです。
シミュレーション機能
シミュレーション機能とは、設計・変更したビジネスプロセスの動作を予測する機能です。
モデリング機能によって可視化したビジネスプロセスを改善した場合、または、モデリング機能を用いて模範的なビジネスプロセスを設計した場合などで、実際に業務を行った場合に、目標を達成できるかどうかといった予測が行えます。
シミュレーション機能の活用により、複数のビジネスプロセスを効率よく予測することが可能です。
モニタリング機能
モニタリング機能とは、実際に行われているビジネスプロセスを監視するための機能です。設計時に期待した動作や目標達成が実現されているかどうかを確認します。
もし、初期のパフォーマンスが達成されていなければ、さらにプロセスの改善を加えます。
3. BPMツール比較
最後に、主なBPMツールを比較しながらご紹介します。

intra-mart BPM(株式会社エヌ・ティ・ティ・データ・イントラマート)
https://www.intra-mart.jp/products/im-bpm.html
intra-mart BPM(イントラマート・ビーピーエム)は、部署や部門で分断されているオペレーションを全社的なトータルなビジネスプロセスとして可視化し、効率化を目指すBPMツールです。
現状のビジネスプロセスを、KPIに対して進捗状況をチェックするだけでなく、過去の状況との比較、将来的なパフォーマンスの予測も行えます。
特徴は、「柔軟性/拡張性」「開発生産性」「高度な業務プロセスの描画」「国際標準準拠」「低価格」の5つ。intra-martのワークフローやローコード開発ツールとBPMの仕組みを組み合わせることで、業務改善プラットフォームとしての「intra-mart Accel Platform」の機能を最大限に活かすことができます。
BP Director(アシストマイクロ株式会社)
https://www.assistmicro.co.jp/service/bpdirector
BP Director(ビーピー・ディレクター)は、時間軸をベースとした「ガントチャート形式」でもビジネスプロセスを管理できるツールです。ワークフローシステムの機能も搭載されているため、帳票や承認経路に合わせて業務フローを設定することもできます。
「いま」「だれが」「何の処理をしているか」といったリアルタイムな業務状況の把握が可能。
提供形態は、オンプレミスとクラウドの両方が用意されています。
利用料金は要問い合わせ。
DataSpider BPM(株式会社セゾン情報システムズ)
https://www.hulft.com/software/bpm
DataSpider BPM(データスパイダー・ビーピーエム)は、提供する株式会社セゾン情報システムズの定義するBPM「仕事をする上で問題が起きていないかを常時モニタリングし、問題の原因を正しく把握し、解決策を講じて、実践すること。さらにITを活用することによって、その実践を確実迅速にすること」を実現するためのツールです。
業務プロセスを可視化することによって業務のボトルネックなどを把握し、「なぜ損益が発生するのか」を明らかにしてくれます。
料金体系は、基本パッケージ(1CPU毎に1パッケージ)とユーザーパックを組合せるかたちとなっており、基本パッケージがCPU単位で150万円(税別)、ユーザーパックが購入単位50の場合で100万円(税別))からとなっています。
ダウンロード版を無料で30日間試すことができます。
Ranabase(株式会社ユニリタ)
https://lp.ranabase.com/
Ranabase (ラーナベース)は、無料から利用できる業務改善のエントリー向けツールです。
エントリー向けながらコミュニケーション機能、権限設定機能などの専門機能も備えています。日本語・英語の2ヵ国語に対応しています。
無料の「ライトプラン」ではスケッチ(図)の作成は5枚までと制限があり、この制限をなくした「ベーシックプラン」でも月額料金は550円(税込、編集ユーザー一人当たり)と低価格から利用できます。ベーシックプランの閲覧ユーザーは無料で利用できます。
スケッチの外部公開や各種API連携が可能な「プロフェッショナルプラン」の価格は要問い合わせとなっています。
すべてのプランに30日間の無料トライアル(機能はベーシックプランと同条件)
法人契約のほか、個人や学生の利用も可能です。
Progress Corticon(株式会社アシスト)
https://www.ashisuto.co.jp/product/category/brms/progress_corticon/detail/
Progress Corticon(プログレス・コーティコン)は、AI研究から派生したシステムで、人(エキスパート)の知能を擬似的に実現させることができます。通常なら従業員が社会情勢や法律、社内規定、業務手順、個人のノウハウなどを元に行っている業務上の意思決定を自動化することができます。
フロー図と、エクセルのようなUIを使い、直感的な操作で自由にルールを定義できます。登録されたルールの矛盾も自動で検出してくれます。ルールのテストも可能です。
利用料金は要問い合わせ。
MITERAS(パーソルプロセス&テクノロジー株式会社)
https://www.persol-pt.co.jp/miteras/work-visible/
MITERAS(ミテラス)は、個人単位でPCのログから勤務の実態を可視化し、特にサービス残業や未申告の休日業務などにおける乖離を把握するためのツールです。勤務時間を客観的に把握することで、本人にも勤怠承認者にも労働時間の削減や業務効率化への意識を高めさせられる点がメリットです。
勤怠承認者は、自組織の乖離件数や勤怠未入力件数を管理できます。また、全社員の条件検索や一括表示も可能なため、人事担当者にも有用なツールです。
1ヵ月間の無料トライアルがついています。
まとめ
ビジネスプロセスは利益を生み出す仕組みであり、どの企業にとっても財産です。
特徴として、社外からは見えにくいため、競合他社に真似される心配もない代わりに、自社でも意識して可視化しないと把握できないという面を持ちます。
BPMツールを活用することで、ビジネスプロセスの可視化がしやすく、改善や組織変更などに伴うビジネスプロセスの変更反映も簡単に行えるようになります。また、設計したビジネスプロセスのシミュレーションや、実際に動いているビジネスプロセスの監視も効率よく行えます。
まだ本格的なBPMに取り組んでいない企業様は、この機会にツールの選定も含めてぜひ検討を始めてみてください。
エヌ・ティ・ティ・データ・イントラマートが提供するBPMについてはこちらをご覧ください。
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