4.21. アドホックタスク¶
IM-BPM for Accel Platform では、プロセスインスタンスの実行の流れとは関係なく、ユーザが判断したタイミングでタスクを追加できる機能を用意しています。
追加される可能性のあるタスクをあらかじめプロセス内に定義せず、タスク追加時に自由に作成できます。
このような非定型なタスクのことを「アドホックタスク」と呼びます。
4.21.1. 概要¶
プロセスデザイナで「アドホックタスクを使用する」設定をオンにしたプロセスには、アドホックタスクを追加できます。
アドホックタスクは、通常のタスクとは異なり、追加されるまではプロセスインスタンス内に存在していません。
プロセス開始後の任意のタイミングで、プロセスインスタンスの関係者が「タスク追加」画面からタスクを追加できます。
追加されたアドホックタスクは、ユーザタスクとしてプロセスインスタンス内に配置されますが、プロセス図には表示されません。
プロセスインスタンスの履歴や、各タスク一覧から確認できます。
4.21.2. プロセスデザイナでの設定¶
プロセスのプロパティにて「アドホックタスクを使用する」設定をオンにすることにより、そのプロセス、および、配下のサブプロセスに対して、アドホックタスクを追加できます。
このとき、あわせて「アドホックタスクのフォームキー」を入力する必要があります。
指定可能なフォームは、チケットモジュール内で管理されている、チケットマスタです。
「チケットマスタ検索」をクリックしてチケットマスタを検索して指定するか、または ticket: プレフィクスに続いてチケットマスタのマスタIDを入力します。
コラム
設定方法の詳細については、「IM-BPM プロセスデザイナ 操作ガイド」 - 「プロセス」を参照してください。
また、チケットモジュールについては、「チケットモジュール管理者操作ガイド」を参照してください。
4.21.3. タスクの追加¶
プロセスインスタンスに対してタスクを追加するための画面のことを「タスク追加」画面と呼びます。
「タスク追加」画面は、開始したプロセスインスタンスのプロセス詳細画面・プロセス参照画面のヘッダメニューから開くことができます。
プロセスインスタンスの関係者がこれを行えます。
現在実行中のコンテナには、「その他のタスクを追加する」ボタンが表示されます。
「その他のタスクを追加する」ボタンをクリックすることで、プロセス定義に設定された「アドホックタスクのフォームキー」に紐づくフォーム画面が開かれます。
このフォームに値を入力して登録を行うことで、そのコンテナにアドホックタスクが追加されます。
コラム
アドホックタスクの所属するコンテナが複数実行されている場合は、タスクの追加を行うことはできません。
コラム
「タスク追加」画面の詳細については、「IM-BPM ユーザ操作ガイド」 - 「タスクを追加する」を参照してください。
4.21.3.2. 追加されたタスクの実行タイミング¶
アドホックタスクは、追加されるといずれかのコンテナ(プロセスインスタンス自体、またはサブプロセス・イベントサブプロセス)に所属し、ユーザタスクとして即座に実行されます。
タスクの担当者が指定されていた場合は、指定されたそのユーザの個人タスクとして割り当てられます。
そうでない場合は、タスクの処理対象ユーザのグループタスクとして分類されます。
4.21.3.3. 追加されたタスクの処理¶
アドホックタスクは、通常のユーザタスクと同様に、タスクの担当者がフォーム画面を開いて処理することが可能です。
それに加えて、フォーム画面にて各項目にデータを入力して「更新」ボタンをクリックすることで、処理を行わずに項目のデータのみを更新することも可能です。
このとき、「タスクのフォーム画面との連携」 で対象となっている項目を更新することで、タスクの属性も変更されます。
コラム
コンテナに所属する追加されたタスクが実行中の場合は、他のタスクをすべて処理してもコンテナは完了しません。
4.21.4. プロセスインスタンスの履歴¶
追加されたタスクは、プロセスインスタンスの履歴に時系列で表示されます。
履歴画面では、アドホックタスクを追加したユーザ、アドホックタスクの追加先のコンテナ名、および、現在のフォームのデータの詳細を確認できます。
コラム
プロセスインスタンスの履歴の確認方法については、「IM-BPM ユーザ操作ガイド」 - 「処理の履歴を確認する 」を参照してください。
4.21.5. マイグレーション¶
追加されたアドホックタスクを含むプロセスインスタンスをマイグレーションする際、アドホックタスクを引き継ぐかを選択できます。
- 引き継がないことを選択した場合
- 移行後のプロセスインスタンスには、アドホックタスクは追加されません。
- 引き継ぐことを選択した場合
- 移行後のプロセスインスタンスにおいて、移行前のアドホックタスクが所属するコンテナと同一のアクティビティIDを持つコンテナに対して、アドホックタスクが追加されます。実行中であるコンテナのみを対象とします。
注意
引き継ぐことを選択した場合について
関係者が設定されているアドホックタスクについては、移行後に同一の関係者が存在しない場合、移行することはできません。