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ビジネスにおけるデジタルファーストの進め方

ビジネスにおけるデジタルファーストの進め方

IT技術の発展により情報化社会が進む中で、デジタルファーストという考え方が注目されています。出版業から生まれたこの考え方は、ビジネスにも応用できるとして、現代企業に不可欠な考え方になりつつあります。目まぐるしく変化するビジネスシーンの中で、正しいデジタルファーストの考え方を身に着け、業務効率化を図りましょう。

1. デジタルファーストとは?

デジタルファーストの元々の意味は、書籍や新聞、雑誌といった紙媒体を、最初から電子出版形式で提供することを指します。行政手続きなどにも取り入れられるという見方があります。

デジタルファーストにはその他にも、ビジネスにおいてデジタル化を優先し、業務を行うという意味があります。ITシステムの設計や移行をする際に、クラウドサービスの利用を優先する「クラウドファースト」と似た意味を持つ言葉ですが、デジタルファーストはこのクラウドファーストの意味を含む、広範囲に適用される言葉です。

 

2. 加速する情報化社会に対応

インターネットやデジタル機器の進化により、情報化社会は加速していきます。とある調査によると、2020年までにデジタルパーソンのうち50%が、学生時代からパソコンやインターネットが身近にあったデジタルネイティブになると言われています。

デジタルネイティブの割合はその後も増えていくと考えられるため、働く場所や時間を自由に選択できる働き方が主流になるとされています。そのような新しい働き方を提供する、あるいは新しい働き方をする人とビジネスをするためには、デジタルファーストの考え方に基づいた、デジタルコミュニケーションに対応するための環境が不可欠です。

 

3. 自動化による業務効率化

デジタルファーストの代表例として、ペーパーレス化が挙げられます。ペーパーレス化がもたらすメリットには、自動化による業務効率化、コストや管理スペースの削減などがあります。

契約書の締結を例に挙げると、さまざまな部署に契約書を送り作成・締結する必要があったところを、ワンストップで行えるようになり、契約までの時間を大幅に短縮することができます。また、印刷費や郵送費がかかっていたところを、データのやり取りのみで済むようになるため、費用を減らすことができます。コストという面では、効率化によって人件費を削減することにもつながります。そのほか、従来紙媒体で保存していた契約書をデータ化することにより、保存スペースの確保が不要になるほか、容易に検索できるようになるため、必要な際に探す時間を削減できます。

 

4. デジタルトランスフォーメーションによる変革

デジタルトランスフォーメーションは、デジタルによる変革を意味します。ビジネスにおいては、デジタル技術を駆使することにより、既存のビジネスの枠組みを超え、新たな価値を創造することを指します。一口に変革と言っても、その対象は社内業務や収益モデルなどさまざまです。情報化社会が進む中で、企業には広範囲にわたってデジタル化を行い、新たな価値を創造し続けることが求められているのです。

企業にデジタルトランスフォーメーションが求められている背景には、デジタル化されたユーザーの購買行動があります。情報化社会では、企業だけでなく一般消費者もインターネットを駆使して情報収集を行い、購入する商品やサービスを選択します。ユーザーの購買行動を把握し、ニーズに応え続けるためには、企業もデジタル化を行い、変化し続ける必要があります。

 

5. まず社内のあらゆる情報を整理。デジタルファーストのニーズを見つける

デジタルファーストを実現するためには、まず社内の情報を整理し、現状を可視化することが必要です。デジタル化というとシステムや情報関連のことを想像しがちですが、企業の営業活動の中には、ヒト・モノ・カネ・業務といったさまざまな要素があります。これらの要素の現状を分析し、どこにデジタルファーストのニーズがあるかを可視化することで、効果的なデジタルファーストを実現することができます。

先に例として挙げた契約の締結といったことだけでなく、日々の活動の中にもデジタルファーストのニーズは隠れています。紙ベースのタイムカードを使用しており、毎月末にパソコンに勤怠を打ち込んでいるなら、パソコン上で勤怠を管理するシステムを導入した方が良いかもしれません。請求書を紙でもらわなければいけないというルールを廃止し、データで受け取るようにすれば管理コストや手間が低減するかもしれません。

現状を正しく可視化するためには、一部の意見ではなく、なるべく多くの意見を集約することを意識すれば良いでしょう。効率化を望む声が多く集まった部分は、デジタルファーストを取り入れることで業務効率化が大きく進む可能性があります。身の回りの業務で煩雑な作業がないか、日々の業務でどの作業に時間がかかっているかといったさまざまな角度から、振り返って考えることが重要です。

現状可視化のないデジタルファーストは費用対効果を上げられず、失敗に終わるケースが非常に多いです。一歩目となる現状の把握をしっかりと行いましょう。

 

6. デジタルファーストについて理解する

デジタルファーストはデジタル化を優先する考え方ではありますが、必ずしもすべてをデジタル化することが良いというわけではありません。デジタル化を行う前に、「本当にデジタル化を行うと業務効率化が図れるか」ということを再検討する必要があります。

契約書や請求書のルールについては、取引先の事情にも関係することであるため、自社の都合だけを優先してしまうのは好ましくありません。ステークホルダーの都合を考慮せず、なんでもデジタル化することを優先してしまうと、取引先との関係が悪化する可能性があります。

自社にのみ関係する内容であっても、費用対効果が見合っているかどうかの検討は必要です。仮に業務効率化に多少の効果を上げられたとしても、それ以上に費用がかさんでしまっては意味がありません。場合によっては、あえてデジタル化しないことが、最も良い選択肢であることもあります。また、デジタル化にもさまざまな方法があります。業務効率化に最も適した方法を比較検討しましょう。

 

7. デジタルファーストに必要な情報基盤について考える

デジタルファーストのニーズで良く挙げられるのは、情報基盤の単一化です。企業内で部署ごとに別々のシステムを使用することは、さまざまな弊害を生みます。

まず、それぞれのシステムを理解するために時間がかかることです。所属部署以外のシステムを理解していないと、それぞれの部署が行う業務についての理解が浅くなり、部署間での連携が取りにくくなります。また、部署異動があるたびにシステムを新たに覚える必要が生じるため、教育に時間がかかってしまいます。

次に、情報の集約・分析に時間がかかることです。分断された情報基盤では、情報がそれぞれのシステム上で管理されているため、そのままでは分析できないケースが多々あります。分析するには、一度情報を収集し、単一の情報基盤に再度入力する必要があります。このように情報の活用までに長いプロセスがあると、変化の激しいビジネスシーンには対応できません。

情報基盤はかかわる人が多いため、統合することにより恩恵をもたらしやすいことが特徴です。デジタルファーストの実現のために、まず情報基盤の統合を検討してみてはいかがでしょうか。

 

8. まとめ

デジタルファーストというと難しく考えてしまうかもしれませんが、日々の営業活動の中で無駄だと感じることをリストアップすることから始めると考えれば、それほど難しいことではありません。課題や目的を最初に明確にすることで、解決に適したデジタル化の手段も見えてきます。まずは身近なところから取り入れてみましょう。

 

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