プラグインの構成¶
プラグインを利用するためにユーザモジュールプロジェクトの作成が必要です。詳しい作成方法については「e Builder での開発の流れ」「モジュール・プロジェクト作成」を参照してください。プラグインは以下のフォルダにプラグインフォルダ(任意の名前)を作成して、記述します。プラグインフォルダの名前は、重複しない任意の名前を指定できます。ユーザモジュールプロジェクト/src/main/pluginフォルダ作成例 : ユーザモジュールプロジェクト/src/main/plugin/jp.co.intra_mart.sample_plugin_1.0通常、フォルダの一意性および可視性を保つため、jp.co.intra_mart.plugin.sample_1.0 などのパッケージ名形式 + バージョン番号で記述することをお勧めします。
プラグインフォルダ構成¶
プラグインフォルダ内のファイル構成は以下の通りです。プラグインフォルダ │ 重複しない任意の名前を指定できます。 (必須) │ ├ plugin.xml │ プラグインの設定内容を記述します。記述形式は xml 形式です。 (必須) │ ├ plugin.properties │ plugin.xml ファイル内で利用する国際化情報です。 (オプション) │ デフォルトの国際化情報です。 │ 国際化が必要でない場合は、作成する必要はありません。 │ Javaで用いられるリソースバンドルを用いたプロパティファイル形式です。 │ ├ plugin_xx.properties plugin.xmlファイル内で利用する国際化情報です。 (オプション) xx で指定したロケールに対応した国際化情報です。 国際化が必要でない場合は、作成する必要はありません。 Javaで用いられるリソースバンドルを用いたプロパティファイル形式です。
plugin.xmlファイル定義¶
pluginタグ設定¶
pluginタグ内に必要な情報を定義します。<plugin> <extension point="{拡張ポイント ID}" > <プラグインタグ id="{プラグイン ID}" name="{プラグイン名}" version="{バージョン}" rank="{ランク}" target="{ターゲットプラグイン ID}" before="{差し込み方向}" groups="{絞り込みテナントID}" enable="{有効無効 false|true}"> // ここに任意のタグを作成して、プラグインの情報を記述します。 </プラグインタグ> </extension> </plugin>
extensionタグ設定¶
タグ名 extension 【設定項目】
必須項目 ○ 複数設定 ○ 設定値・設定する内容 拡張ポイントIDを設定します。 単位・型 なし 省略時のデフォルト値 なし 親タグ plugin 【属性】
属性名 説明 必須 デフォルト値 point 子ノードに記述するプラグインを差し込む差込口のIDを指定します。通常、ID の一意性を保つため、jp.co.intra_mart.plugin.sample などのパッケージ名形式で記述することをお勧めします。○ なし
プラグインタグ 設定¶
タグ名 {任意の名前} 【設定項目】
必須項目 ○ 複数設定 ○ 設定値・設定する内容 任意のタグを作成して、プラグインの情報を設定します。 単位・型 なし 省略時のデフォルト値 なし 親タグ extension 【属性】
属性名 説明 必須 デフォルト値 ID プラグインを識別するIDです。通常、同じ拡張ポイントID内で一意に識別するプラグインIDです。同じIDが重複した場合は、version 属性が最も大きいもの1つが有効として扱われます。○ なし name プラグインの名称です。 ○ なし version プラグインのバージョンです。数値をドットつなぎで指定します。(最大 4 個まで)例 1 / 1.3 / 1.3.12 / 1.3.12.40 etc同一の拡張ポイントに同じプラグインIDが存在した場合、バージョン属性がもっとも大きいもの1つが有効です。指定しない場合はもっとも小さいものとして扱われます。× なし rank ランクを指定することで、このランクの小さい順位にプラグインが読み込まれます。target 属性が指定された場合は、target 属性が有効です。数値で指定します。指定しない場合は、ファイルを読み込んだ順序で、逐次最後に追加されます。× なし target 同一の拡張ポイント内でこのプラグインの読み込み順を操作するために利用します。このプラグインを差し込むターゲットプラグイン ID を指定します。ターゲットプラグインの前後にこのプラグインを差し込みます。差込む方向は before 属性で指定します。× なし before ターゲットプラグインの手前に差し込む時:trueターゲットプラグインの後ろに差し込む時:falseターゲットプラグイン ID が指定された場合に有効な属性です。× false enable このプラグインを無効にする場合は、false を指定します。 × true groups このプラグインが有効なテナントを指定します。複数指定する場合は、カンマ区切りで指定します。例 tenant1, tenant2指定しなかった場合、すべてのテナントで有効なプラグインです。× なし
プラグインの有効性¶
同一拡張ポイントに差し込まれたプラグインの enable 属性が false である場合、PluginManagerから取得されるプラグインの対象から外れます。同一のプラグインIDのプラグインが存在した場合、version属性の値が最も大きいものが有効ですが、有効となったプラグインの enable 属性が false である場合は、同様に取得対象から外れます。コラム
すでに差し込まれているプラグイン ID と同じプラグインを新しく作成した plugin.xml に作成します。すでに差し込まれているプラグイン ID の version 属性より大きい値を設定し、enable 属性を false にすることで、元のプラグイン情報を修正することなく、プラグインを無効化することが可能です。
プラグインのソート¶
同一の拡張ポイントに差し込まれたプラグイン情報の取得順序を制御することが可能です。プラグインのソートを制御するための属性は、rank, target, before です。プラグインをソートするルールは以下の通りです。
- 各プラグインを rank 属性で昇順に並べます。同一の rank が存在した場合は、同一の rank 内で読み込まれた順番に並びます。rank が指定されていないプラグインは、順次最後に追加されます。
- 1で並んだプラグインを上から順に target 属性を確認します。target が指定されていた場合は、before 属性に従って、target に指定されたプラグイン ID の前後に移動します。指定された target のプラグイン ID が存在しない場合は、移動は行いません。
プラグインの国際化¶
plugin.xml 内の情報を国際化することが可能です。国際化を行うためには、plugin.xml と同一のフォルダに国際化情報(plugin.properties または plugin_xx.properties)を作成する必要があります。plugin.properties ファイルは、Java のプロパティバンドルの形式で記述します。key = value 形式です。plugin.xml 内の任意のタグの属性および値に %key で指定することで、国際化情報の key にマッピングされたvalue が設定されます。例:プロパティファイル内容差し替えには以下のファイルをそれぞれ修正します。plugin1.name = テストプラグインplugin.xml<plugin> <extension point="jp.co.intra_mart.sample" > <test_plugin id="plugin1" name="%plugin1.name" > // ここに任意のタグを作成して、プラグインの情報を記述します。 </test_plugin> </extension> </plugin>PluginManager から取得するときの plugin.xml のイメージ(国際化対応された状態)<plugin> <extension point="jp.co.intra_mart.sample" > <test_plugin id="plugin1" name="テストプラグイン" > // ここに任意のタグを作成して、プラグインの情報を記述します。 </test_plugin> </extension> </plugin>
各ロケール国際化されたプラグインの取得¶
各ロケール国際化されたプラグイン情報を取得する方法は以下の通りです。まず、plugin.xml と同一のフォルダに plugin_ja.properties ファイルを作成します。ロケール ja に国際化されたプラグイン情報を取得するには、以下のように実装します。PluginManger mgr = new PluginManager(Locale.Japanese); Collection<PluginDescriptor> plugins = mgr.getPluginDescriptors("jp.co.intra_mart.sample");PluginManager のコンストラクタでロケール情報を省略した場合は、ログインしているユーザのロケールが自動的に設定されます。
テナント単位で絞り込まれたプラグインの取得¶
テナント単位で絞り込まれたプラグインを取得することが可能です。例:テナント(tenant1)でだけ有効なプラグインを取得する方法は以下の通りです。まず、テナントで絞り込む設定を plugin.xml に記述します。プラグインの groups 属性に有効となるテナントID を記述します。plugin.xml<plugin> <extension point="jp.co.intra_mart.sample" > <test_plugin id="plugin1" name="Sample Plugin" groups="tenant1" > // ここに任意のタグを作成して、プラグインの情報を記述します。 </test_plugin> </extension> </plugin>テナント(tenant1)でだけ有効なプラグインを取得するには、以下のように実装します。PluginManger mgr = new PluginManager("tenant1"); Collection<PluginDescriptor> plugins = mgr.getPluginDescriptors("jp.co.intra_mart.sample");PluginManager のコンストラクタでテナントを省略した場合は、ログインしているユーザのテナントID が自動的に設定されます。また、プラグインの groups 属性を省略した場合、すべてのテナントで有効です。