ユーザのタイムゾーン、日付と時刻の形式を利用する¶
項目
前提¶
- 各種設定値
設定項目 設定値 ユーザ・タイムゾーン (GMT+09:00) 日本 / 東京 システム・タイムゾーン (GMT+00:00) UTC 日付と時刻の形式 英語形式 日付(標準表示) MMM d, yyyy 日付(簡易表示) MMM d 日付(入力) yyyy/MM/dd 時刻(標準表示) h:mm a 時刻(タイムスタンプ表示) h:mm:ss a 時刻(入力) | HH:mm
テーブル定義
CREATE TABLE example_table ( user_cd VARCHAR(100) NOT NULL, update_date TIMESTAMP NOT NULL, PRIMARY KEY (user_cd) );
画面から送信された日時データを DB に保存する¶
画面から入力された日時データをサーバ側で解析して、DB に保存するまでの流れを説明します。ユーザが以下の日時データを入力し、サーバに送信したとします。2012/09/19 03:46
1. 画面から送信された日時文字列を解析する¶
function init(request) { var inputDateStr = request.inputDate; //画面から送信された日時文字列 var inputDate = AccountDateTimeFormatter.parseToDate(inputDateStr, AccountDateTimeFormatter.IM_DATETIME_FORMAT_DATE_INPUT, AccountDateTimeFormatter.IM_DATETIME_FORMAT_TIME_INPUT); }日時文字列がユーザの日付と時刻の入力形式に沿っている場合、AccountDateTimeFormatter を使用します。AccountDateTimeFormatter は、ログインユーザのタイムゾーンを使って解析を行います。
2. DB へ日時データを保存する¶
var db = new TenantDatabase(); var userCd = Contexts.getAccountContext().userCd; Transaction.begin(function() { db.execute('INSERT INTO example_table values(?, ?)', [DbParameter.string(userCd), DbParameter.timestamp(inputDate)]); });DB には、システム・デフォルト・タイムゾーンに変換された日時データを保存します。Date 型オブジェクトは、タイムゾーンを持たないため、DB の TIMESTAMP 型カラムには JDK のタイムゾーンに変換された日時データが保存されます。JDK のタイムゾーンとシステム・デフォルト・タイムゾーンは同じです。
画面から送信された日付データを DB に保存する¶
画面から入力された日付データをサーバ側で解析して、DB に保存するまでの流れを説明します。注意
画面から日付のみを入力させる場合でも、次の例のように、通常は時刻まで考慮しなければなりません。(例)交通費申請の締め切り日「締め切り日」には、23時59分59秒(または、営業時間)まで、という時刻に関する意味が含まれています。例えば、本社のある日本(GMT+09:00)の9月19日が締め切り日だとすると、ホノルル(GMT-10:00)支社では、9月19日 午前5時までに交通費申請を終わらせなければなりません。画面には、ユーザの日付入力形式で次の値が入力され、サーバに送信されたとします。2012/09/19
1. 画面から送信された日付文字列を解析する¶
function init(request) { var inputDateStr = request.inputDate; //画面から送信された日付文字列 var inputDate = AccountDateTimeFormatter.parseToDate(inputDateStr, AccountDateTimeFormatter.IM_DATETIME_FORMAT_DATE_INPUT); }日付文字列の場合、時刻部分は「00:00:00」として解析されます。
2. DB へ日付を保存する¶
「DB へ日時データを保存する」と同様です。
DB に保存されている日時データをユーザの画面に表示する¶
DB に保存されている日時データを、ユーザのタイムゾーン、日付と時刻の表示形式を使って日時文字列に整形し、画面に表示するまでの流れを説明します。
1. DB から日時データを取得する¶
var db = new TenantDatabase(); var userCd = Contexts.getAccountContext().userCd; var result = db.select('SELECT update_date FROM example_table WHERE user_cd=?', [DbParameter.string(userCd)]); if (result.error) { return; } var outputDate = result.data[0];DB には、システム・デフォルト・タイムゾーンに変換された日時データが保存されています。
2. 日時文字列に整形する¶
var outputDateStr = AccountDateTimeFormatter.format(outputDate, AccountDateTimeFormatter.IM_DATETIME_FORMAT_DATE_STANDARD, AccountDateTimeFormatter.IM_DATETIME_FORMAT_TIME_STANDARD);ユーザの日付と時刻の表示形式で整形する場合、AccountDateTimeFormatter を使用します。AccountDateTimeFormatter は、ログインユーザのタイムゾーンで時刻を計算します。以下の結果が得られます。Sep 19, 2012 3:46 AM
DB に保存されている日付をユーザの画面に表示する¶
DB に保存されている日付を、ユーザのタイムゾーン、日付の表示形式を使って日付文字列に整形し、画面に表示するまでの流れを説明します。
1. DB から日付を取得する¶
「DB から日時データを取得する」と同様です。
2. 日付文字列に整形する¶
var outputDateStr = AccountDateTimeFormatter.format(outputDate, AccountDateTimeFormatter.IM_DATETIME_FORMAT_DATE_STANDARD);「日時文字列に整形する」と同様です。以下の結果が得られます。Sep 19, 2012
クライアント側で、ユーザ・タイムゾーンの今日から3日間の日付を生成し、最後の日付をサーバ側へ送信する¶
このサンプルを通して、csjs で日時データを扱う際に注意する点を理解します。
1. ユーザ・タイムゾーンの今日を取得する¶
ユーザ・タイムゾーンとは、ユーザが intra-mart Accel Platform に登録したタイムゾーンのことです。ユーザ・タイムゾーンにおける「今日」を csjs で取得するためには、intra-mart Accel Platform から提供されている ImDate を使用します。注意
ユーザ・タイムゾーンにおける「今日」の取得に、csjs の new Date を利用しないでください。csjs の new Date はクライアント OS のタイムゾーンにおける現在日時データを返しますが、ユーザ・タイムゾーンがクライアント OS のタイムゾーンと一致しているとは限りません。<script type="text/javascript" src="im_i18n/timezone/im_date_timezone.js"></script> <script type="text/javascript"> var firstDate = ImDate.now(); </script>
2. 今日から3日間の日付を生成する¶
Date に標準で用意されているメソッドを使用して構いません。var dateArray = new Array(); var date = firstDate; for (var i = 0; i < 3; i++) { dateArray[i] = date; date.setDate(date.getDate() + 1); }
3. 最後の日付をサーバ側へ送信する¶
年月日の値から日付文字列を作ります。var lastDate = dateArray[2]; var lastDateStr = lastDate.getFullYear() + "-" + (lastDate.getMonth() + 1) + "-" + lastDate.getDate();注意
ImDate.now() で生成した Date のエポックミリ秒は送信しないでください。ImDate.now() の返す Date は、ユーザ・タイムゾーンにおける「今日」の年月日時分秒を持っていますが、エポックミリ秒は正しいとは限りません。理由は、クライアント側で Date を生成しているためです。Date の持つエポックミリ秒は、クライアント OS のタイムゾーンで計算された値となり、ユーザ・タイムゾーンで計算された値と一致しない可能性があります。注意
サーバ側でユーザ・タイムゾーンの日時データを生成する場合は、Date ではなく、DateTime を使用してください。Date はシステム・デフォルトのタイムゾーンで計算するため、ユーザ・タイムゾーンとの時差を考慮して扱う必要があります。DateTime はタイムゾーンを指定しない限り、ユーザ・タイムゾーンで計算します。//ユーザ・タイムゾーンにおける1996年9月19日3時47分の日時データ var dateTime = new DateTime(1996, DateTime.SEPTEMBER, 19, 3, 47, 0);
4. クライアント側から送信された日付文字列から Date を生成する¶
function init(request) { var inputDateStr = request.inputDate; //画面から送信された日付文字列 var inputDate = DateTimeFormatter.parseToDate('yyyy-MM-dd', inputDateStr); }日時文字列がユーザの日付と時刻の入力形式に沿っていない場合、DateTimeFormatter を使用します。DateTimeFormatter は、直接フォーマットパターンを指定できます。DateTimeFormatter は、ユーザのタイムゾーンを使って解析を行います。