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TCM株式会社 様

業種:製造業 / 業務:販売 / 用途:基幹システム構築基盤

特約店にあった多数のオフコンを撤去し特約店業務システムをWebシステムでASP提供。顧客・製品データを本社で一元管理可能に。

TCM株式会社では、エンドユーザから特約店(販売店)、本社、生産工場、そして部品等の供給企業までを情報でつなぐSCM(Supply Chain Management)を念頭においてシステムの構築を図っている。今回カットオーバーしたのは、この内の特約店と本社を結ぶ特約店販売業務システムである。intra-martを利用してASP(ApplicationService Provider)方式により、特約店に対して最新の業務システムを提供する一方で、顧客情報や製品の販売情報などを本社で一元管理できるようになった。この新特約店業務システムの推進役である、経営企画部の小沼氏に、その戦略についてうかがった。

intra-mart を核とした Web システムへのリプレース

 TCM 社は、日本で最初にフォークリフトやホイールローダ(タイヤのついたブルドーザー)を開発したメーカーである。産業用、建設用の特殊車両から、港湾で使われるコンテナ用のクレーンというような車両(トランスファークレーン)など特殊な車両を製造・販売している。国内の販売は、20 社の特約店とその配下の全国230 箇所の拠点が担い、海外の販売は5 つの事業所と多くのディストリビュータによって行われている。製造は竜ヶ崎と滋賀の工場で行われている。また、特殊な車両であるため、販売した車両のメンテナンスもすべて特約店および同社が行っている。 従来から国内の特約店には、それぞれオフコンが導入されており、全国の拠点とは専用端末を用いて9,600bps の専用線で結ばれている。特約店のオフコンに顧客情報、販売情報、製品情報などすべてが蓄積されており、集約された一部の情報だけが本社のコンピュータにも送信されていた。拠点からのオフコンへのアクセスは回線スピードにも問題があり、電話でのレンタル申し込みに対してもスムーズな対応が取れなかった。また、回線や端末のコストも割高であった。 そして、最も問題であったことは、顧客情報や販売情報などがすべて特約店側でバラバラに管理されていて、本社では有効活用ができなかったことである。このような問題を抱えるシステムを、intra-mart を用いたWeb ベースのシステムにリプレースし、集約管理することとなった。(下図参照)

少ないコスト負担で最高の パフォーマンスを入手

 今回導入したシステムは、すべてintra-martで構築したWeb ベースのシステムで、サーバはデータセンターに設置している。これにより、サーバの集中管理化が実現し、ネットワークのメンテナンスに関わる負担が軽減される。そして、本社、全国の特約店、およびその拠点、そして海外も、すべてがインターネットを利用してデータセンターにアクセスする形式を採用している。つまり、一種のASP(Application Service Provider)形式と言うことができる。もともと、intra-mart は、ASP でのサービスをも念頭に置いて設計されているだけに、このような利用には最適である。特約店側では通常業務に使用しているパソコンだけでアクセスすることができ、しかも費用負担も大きくならないことから、各特約店・拠点ともにアクセスできる端末(パソコン)の数を大幅に増やし、業務の効率をあげることができた。 また、同社では車両の販売だけでなく、レンタルも行っている。電話でのレンタルの申し込みに対して、車両の空き情報を検索するシステムは、従来では拠点までの回線スピードが比較的遅かったため、即答することが難しい状況であったが、新システムでは、画面に表示されるスケジュール表を基に、その場で回答することができるようになった。今回の目的のひとつである、特約店と拠点でのパフォーマンスの向上は、みごとに成功したといえる。

新たな経営情報が 経営スピードをアップ

 もうひとつの目的は、本社での情報の一元管理である。今まで、顧客情報や販売した車両の情報、メンテナンスの履歴など、すべて情報が特約店のオフコン上にあったため、本社の経営陣には、書類としての情報しかなく、分析をすることもままならない状態であった。しかし、リプレースしたシステムでは、すべての情報は本社サーバ上に集約されているため、いつでも情報を取り出して分析することができるようになった。 例えば、車両の稼動状況を見てみると、どのような機種がどこで、何台利用されているかがたちどころに表示される。そしてそのメンテナンス状況から、その機種の問題点なども把握することができる。これらの情報は、直ちに製品企画や開発にフィードバックされることとなる。 顧客情報や営業支援システムの機能も盛り込まれているため、特約店の営業担当がどのくらいの頻度で顧客を訪問しているか、いわゆる「タッチ率」といった情報も本社で把握できるようになり、特約店に対して営業指導が容易、かつ具体的にできるようになった。 顧客情報、商品情報、メンテナンス情報、そして営業日報など、すべての情報が集約されたことで、本社では、新たな経営情報を手に入れることができ、経営スピードは飛躍的にアップしたといえる。

intra-mart の生産性の高さが 市場の変化に柔軟に対応

 システム開発サイドから見ると、アプリケーションがデータセンターのサーバに集約されたことになり、ソフトウェアの修正の際には、従来であれば20 社ある特約店のオフコンに修正したアプリケーションをインストールしなければならなかったものが、一台のサーバの修正だけですむようになった。しかも、intra-mart フレームワークの生産性の高さにより、試行錯誤しながらアプリケーションを最適化することができるようになり、市場および顧客の変化に直ちに反応できるスピードを手に入れたことになる。

Web システムの採用で 海外への営業もスムーズに展開

 フォークリフトなどを販売する同社は数万点にも及ぶ部品を確保し、いつでも供給できる状況になければならない。そのため、現在intra-mart 上に車両の3D のCAD を表示し、ここから部品番号の検索および注文ができる在庫問い合わせシステムを今後検討予定である。この実現により、Web システム導入の大きな効果である、国内、海外といった障壁をなくすことが可能になるだろう。

intra-mart で実現する サプライチェーン・マネジメント

 このシステムは同社のサプライチェーン・マネジメント戦略の一部を担うものである。工場からの部品の発注などに関しても、現在は独立したシステムが稼動しているが、今後はintra-mart で構築された新システムの延長上で稼動することになる。これにより、特約店で発生した発注情報が直ちに工場に伝わり、生産計画へ、更には協力会社への部品発注へと繋がり、サプライチェーンが完成することになる。そして、このシステムから得られるマーケティング情報や顧客情報は、新たな製品開発・事業展開へと発展して行くことになる。

TCM株式会社
本社 大阪市西区京町堀1-15-10
設立 1949年2月
資本金 7,646百万円(2002年3月期)
社員数 611人(2001年3月末現在
概要 フォークリフト、ホイールローダ、コンテナキャリアなど産業・建設特殊車両の国内外への製造・販売・メンテナンス・レンタル等
URL http://www.tcm.co.jp

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