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株式会社バンダイナムコ ホールディングス様

業種:製造業 / 用途:ERPフロントでの展開

R/3へ正確なデータを登録するフロントシステムとして承認ワークフローを構築。
BAPIによるリアルタイム連携が内部統制でも大きな効果

日本最大の玩具メーカーである株式会社バンダイは、会計・販売・在庫購買・生産・経営管理の基幹系システムを、2006年10月、SAP社のR/3へ移行した。同時に、intra-martで承認ワークフロー機能を備えたフロントシステムを構築して、経費精算などの現場入力を定着させ、ERP導入を成功させたのである。 さらに、R/3とフロントシステムをセットにして合計4社へグループ展開。連結決算、内部統制にも大きな成果をあげている。成果を高めるカギとなったのは、intra-martが開発したSAP R/3とのリアルタイム連携機能、BAPI連携であった。

リアルタイム経営を支えるシステムはリアルタイム連携が必須

仮面ライダー、機動戦士ガンダム、セーラームーンなど、数々のヒット商品で知られる日本最大手玩具メーカーのバンダイ。  「会計・販売・在庫購買・生産・経営管理という基幹系システム全体をERPへ移行し、本番稼働を開始したのは、2006年10月のこと」と、株式会社バンダイナムコホールディングス 情報システム部 ゼネラルマネージャーの田島 雄一氏は語る。  SAP社のR/3を選んだのは、ERP世界標準機能を通して、業務のスピード化・標準化、経営情報の質の向上を図り、IT投資を最適化するためだ。  旧システム時代から、全社員約1200名のユーザが、経費の精算入力をしていたため、システム入れ替え後も、誰もが効率よくデータを入力できるR/3のフロントシステムが必要だった。  フロントシステムに求めた要件は、R/3とのリアルタイム連携、使いやすさ、承認ワークフローによるデータの正確性確保の3つであり、この条件をすべて満たすことのできるソリューションとして、intra-martが選ばれた。

株式会社バンダイナムコ ホールディングス
グループ管理本部 情報システム部
ゼネラルマネージャー
田島 雄一氏

BAPI連携で「全社員入力」を スムーズに実現

バンダイで安定稼働するようになったSAPシステムとフロントシステムのセットは、2008年から2009年4月にかけて、持ち株会社のバンダイナムコホールディングスを含む合計4社へグループ展開された。  フロントシステムのカバー範囲は、従業員の立替経費の精算・仮払申請入力、間接材の支払処理・請求処理入力などから、商品マスタの登録に至る。基本的に、intra-martの申請と承認のワークフローシステムで構築した。一般社員が使う入力画面は、プルダウンメニューなどのユーザーインターフェースをintra-martで統一したため、わかりやすく操作しやすい。また、intra-martの機能を活用することで、文字の入力制限をWebブラウザ上で実現したり、金額・勘定科目に対する承認権限の制御、勘定科目ごとのコストコレクタや部門の制御もきめ細かく設定できた。

R/3画面には、使わないボタンやアイコンも表示されているが、フロントシステムには、必要最小限のボタンや項目だけを表示させて、ユーザおよび管理者の混乱を防ぐことができた。結果として、ユーザ教育や問い合わせ対応の工数削減につながっている。  しかも、R/3とBAPI※でリアルタイム連携しているため、R/3のマスタをリアルタイムに照会して正確な情報を自動表示させながら、最小工数で入力ができる。  承認データをR/3へ登録する前に、いったんエラーシミュレーションができるのも、BAPI連携して いるからこその機能だ。 「起票時点でエラーになることがわかるので、無駄な作業が発生しません。R/3にこれだけのフロント処理を作り込んだら、相当なアドオン開発コストがかかっていたでしょう」と、情報システム部 システム運用セクション BC/BPサポートチーム サブリーダーの下村 雄三氏は言う。

株式会社バンダイナムコ ホールディングス
グループ管理本部 情報システム部
システム運用セクション BC/BPサポートチーム
サブリーダー
下村 雄三氏

BAPI連携は、会計伝票などの実績データを速やかにR/3へ転記し、転記後すぐに新規の伝票 番号をR/3から取得して、さらにintra-martでこれを使った支払申請を起票するといった一連の処理を、手を止めることなくスムーズに行ううえでも役立っている。  「たとえば、新商品をR/3の商品マスタへ登録し、その日のうちにR/3上で入出庫作業ができますから、ビジネスチャンスを伸ばすことにつながっているはずです」と、情報システム部 システム運用セクション BC/BPサポートチームの大蔦 卓也氏は語る。  BAPI連携は、R/3とフロントシステムのデータの整合性をとるためのバッチ連携処理が不要で、マスタの重複管理も行う必要がないという、システム管理上のメリットももたらしている。

株式会社バンダイナムコホールディングス
グループ管理本部 情報システム部
システム運用セクション BC/BPサポートチーム
大蔦 卓也氏

BAPI連携は内部統制にも大きく貢献

intra-martは、内部統制にも大きく貢献している。第1の貢献ポイントは、業務処理をワークフローシステム化したことだ。業務効率が向上したことに加えて、一般社員と承認権限者がそれぞれ何をどこまでできるかを、社内規程に沿って明確に定義したことが、監査にも役立っている。また、適正な権限者の承認を経て初めて伝票が生成されるという動きを徹底できるしくみを作れたうえに、ワークフローを通して承認された結果と登録内容とを一緒にデータとして確認できる。 「intra-martは、一般ユーザのテーブル、所属組織のテーブル、役職ごとにできることのテーブルなどを、それぞれ別に定義するため、第三者が見てもわかりやすい。監査へ設定内容を提出し、『特権ユーザは誰であり、どのような操作が可能か』を明確に説明できます」と下村氏。  第2の貢献ポイントは、バッチではなくリアルタイムでR/3と連携していることである。  「監査人からの質問や改善提案は、初年度はR/3の部分に集中しましたが、2年目の2009年度会計では、intra-martの動きが焦点となりました。ここで理解を得ることに役に立ったのがBAPI連携です」(下村氏)。 

たとえば、「ワークフローとR/3のマスタはどこまで一致しているか」という質問に対して、「マスタをintra-martに持たせない構造にしてあり、必要なときにはR/3へ直接見に行く」という回答が、設計書を見せることで可能になったのだ。マスタの重複管理が本当に行われていないことを証明することも、監査上での重要なポイントである。 「もしも外部IT/Fでバッチ連携を使用したフロントシステムの、入力画面と入力データのチェック画面を作っていたら、今度は整合性をどう保っているか、どのようにして定期的にチェックしているのかを説明するために、ログを見られるようにするシステムを追加開発しなければならなかったはず。intra-martでリアル連携しておいてよかった」と下村氏は言う。

R/3導入効果のすばやい享受を可能に したリアルタイム連携システム

intra-martのフロントシステムは、R/3の導入成功を支え、内部統制を促進するという2つの成果をあげた。 「SAPシステムは正しいデータを入力しさえすれば、全体を見えるようにしてくれる大変に良いシステム。情報を整流化するフロントシステムを作ったことで、導入のハードルを乗り越えて、SAPシステムのメリットをすばやく享受することができました」と、情報システム部 システム運用セクション デビュティゼネラルマネージャーの佃 義啓氏は評価する。

株式会社バンダイナムコホールディングス
グループ管理本部 情報システム部
システム運用セクション
デビュティゼネラルマネージャー
佃 義啓氏

ただし、SAPシステムへデータを入力する前の人間系の業務の部分は、SAPシステム以外のしくみでカバーしなければならない。「その点、intra-martなら、ワークフローも人間の判断を伴う 業務もシステム化できます。SAPシステムのまわりの内部統制をきちんと固めることができるのです」と下村氏は言う。 「intra-martで標準提供された財務会計連携に加えて、管理会計などのBAPI連携も、経験豊富なベンダーの支援で実現することができました。intra-martは、導入企業数が多く、ベンダーの選択肢も幅広い。開発内容によって、ベンダーを使い分けできることも魅力です。」と田島氏は評価している。

 

※BAPIとは BAPIは、R/3向け開発言語ABAPで書かれたRFC(Remote FunctionCall)対応型の汎用モジュール。BAPI連携すると、外部システムから渡したデータで、R/3側処理をリアルタイムに実行できる。また、R/3側アプリケーション処理の結果を、外部システムでリアルタイムに取得できる。

※ ここに掲載した4人の方の所属会社名・部署名・肩書きは、取材時の2009年度のものです。

※株式会社バンダイナムコホールディングス 情報システム部は、株式会社バンダイを初め、株式会社バンダイナムコゲームス、株式会社ナムコ等にITサービスを提供。

株式会社バンダイナムコ ホールディングス
本社 東京都品川区東品川4-5-15 バンダイナムコ未来研究所
設立 2005年9月29日
資本金 100億円
売上高 連結4,263億9,900万円、単独237億5,400万円(2009年3月期)
社員数 連結7,330人、単独250人(2009年6月30日現在)
概要 1950年創業(当時、株式会社萬代屋)のバンダイと、1955年創業(当時、有限会社中村製作所)のナムコが経営統合したバンダイナムコグループの持株会社。バンダイナムコグループは、トイホビー、コンテンツ、アミューズメント施設の3つの事業を展開する。玩具メーカーとして国内首位、コンピュータゲームメーカーとしても国内屈指の大手エンターテインメント企業グループ。
URL http://www.bandainamco.co.jp

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