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日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社様

[新着]

業種:製造業 / 用途:SOA型アプリケーション基盤

intra-martワークフローをWebサービスとしてインテグレーション。
10種類以上のシステムが柔軟にリアルタイム連携する本格的SOAシステム構築に成功。

外資系製薬会社の日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社は、新規開発 の会計フロントシステムを含み、SAP ERPシステム、Siebelを使ったSFAシステムなど、10種類以上のシステムとSOAで連携させて、2009年1月から運用している。経費申請/承認/精算のワークフローシステムを中心とした会計フロントシステムの開発には、intra-mart Web Platformおよびintra-martのパートナーソリューションである「皆伝!ワークフロー」を活用。 各種ワークフローがWebサービスとしてSOA連携する先進的なシステムを、短期間で開発することに成功した。

グループ全体のシステム全体最適を目指してSOAを導入

1859年、ドイツ・インゲルハイムで創業し、世界約50ヵ国に140ヵ所の拠点を持つ国際的製薬企業グループのBoehringer Ingelheim GmbH。その日本法人のひとつが、日本ベーリンガーインゲルハイムである。

「当グループのビジョンは、『Value throughInnovation(革新による価値のクリエーション)』。より価値のある製品・サービスを提供するために、あらゆる場面で『イノベーション』を強く指向します」と、情報システム本部アプリケーション・ソリューションズ部 統括部長の中村 信介氏は語る。

2006年、グループ全体で始まった「SUPREME※1プロジェクト」も、イノベーションの1つである。これは、BPRとそれをサポートするERP導入を進めるプロジェクトだ。 グループ内では、先立つ2004年から、アーキテクチャの標準化を目指す検討が進められていた。ユーザニーズに応えて部門最適のシステムを作ってきたが、データ、ハードウェア、ソフトウェアと言う資源の有効利用のためには、アーキテクチャの水平統一が不可欠だったからだ。 並行して、SOA導入を目的とするグローバルプロジェクトも別の流れとして進んでいた。  「SOAは、システムやプロセスや、情報や人をつなぐ仕組みです。日本としては、こうしたプロジェクトを総合的に捉え、SOAをベースにして、各国最適ではなく、グローバル最適に情報を横串連携させたいと考えていましたから、2006年にスタートしたSUPREMEプロジェクトでも、SOAが利用できないかと模索していました」と中村氏は説明する。

事業企画本部 マネージャー 長谷川 紀夫氏

SUPREMEプロジェクトの最大の目的はBPRだ。日本でも、業務プロセスを簡素化、標準化、自動化することに加えて、製薬会社だからこそ必要なデータ透明性確保を目指した。さらに、イノベーションしたビジネスプロセスを定着させるために、会計システムを刷新した。日本の場合、旧来のカスタマイズを重ねたローカル・パッケージを捨てて、SAPERPシステムの導入に踏み切った。  SAP導入に際してクローズアップされたのが、経費事前申請/承認/精算の動きも効率化したいというニーズだ。 「製薬会社にとってはMR※2の活動がきわめて重要。これまでは、MRを支援するSFAシステムと経費精算システムとは切り離されており、二重三重のデータ入力が必要でした。両者を連携させたシステムを開発してERPのフロントシステムにすることで、MRのビジネスプロセスを簡素にし、経費の流れも透明化したいと考えました」と、事業企画本部マネージャー 長谷川 紀夫氏は語る。

intra-martワークフローを WebサービスとしてESBへつなぐ

SOAをベースに、Siebelをベースにした既存SFAシステムと、新規開発する経費事前申請/承 認/精算ワークフローを連携させて、SAPとつなぐ「会計フロントシステム」。その開発にあたっては、最終的に下記提案を採用した。 これは、intra-mart Web Platformのワークフロー基盤をもとに、intra-mart Web Platformをベースに動くフロント業務テンプレートシリーズ「皆伝!ワークフロー」※3で効率よくワークフローを構築し、日本プログレスのSOAベースのアプリケーション統合ミドルウェア「Progress Sonic ESB」と連携するというもの。SOA連携に優れており、各社ESBと柔軟に連携できるintra-martの特長を活かした提案である。

皆伝!ワークフロー起票画面

日本ベーリンガーインゲルハイムでは、以前に人事関連の承認ワークフローシステムを開発するときにintra-martを利用しており、柔軟性・拡張性があり、安定稼働するという利点は熟知していた。 「intra-martは、ワークフロー導入実績数が桁違いに多い。他のツールなら『数十社の豊富な実績』ですが、intra-martは『約2000社』ですからね。SAPとのつなぎ方が、一般に配るパンフレットにさえ明記されていることもintra-martの魅力。『つなげます』という漠然とした表現ではないのです。さらにユーザからは、入力項目が少ない点が好評を得ました。他システムのデータを多く連携して持ってこられる提案でした」と、情報システム本部アプリケーション・ソリューションズ部 野田 厚氏は語る。

情報システム本部アプリケーション・ソリューションズ部
ISアナリスト、PMP ERPシステムズ
野田 厚氏

70個以上のシステム間 インターフェースをSOAで統一

会計フロントシステムは、2009年1月、予定通りに稼働を開始した。

Progress Sonic ESB上で連携しているのは、ドイツのデータセンターにサーバを置いているSAPと、MRが使うSiebelベースのSFAシステム、intra-martの経費/旅費ワークフローシステムのほか、Oracle EBSを用いた資材・購買システム、人事・給与システムなどである。システム間のインターフェース数は70個以上だが、連携方式はSOAただ1つ。1 対 Nの高度なシステム連携であるにもかかわらず、システム同士をつなぐ部分の開発工数は、従来に比べて半分以下で済んだ。

「SOAという単一アーキテクチャのもとで、intramartで作ったワークフローやSAP、Siebelを、Webサービスとしてインテグレーションしました。ほとんどのマスタデータも、SAPを『正』として、変更があれば関連する他システムすべてが自動的にリアルタイム更新されます。保守性が高く、将来の拡張性も豊かなSOAシステムを作ることができました」と野田氏は語る。

また、経費/旅費ワークフローは、T&Eというニックネームで呼ばれており、ドイツ本社からも「使いやすそうだ」と注目されている。日本ベーリンガーインゲルハイムが使っているT&Eは日英対応のバイリンガル仕様であり、今後、海外のグループ会社でも採用される可能性がある。

 

ドイツ本社でも注目を浴びる intra-martの柔軟性

会計フロントシステムは、業務効率向上に貢献している。 「MRは、最初はとまどいました。以前は、事前承認が取れないうちに行動をしても、後から精算できましたが、今はできなくなったからです。けれども使っているうちに、一度の入力で全体がつながると大変便利だということがわかってきて、利用が定着しました」と長谷川氏。

上長が出張先でもワークフロー承認ができるので、申請が停滞することもない。MRが起票する伝票は月間1万数千枚だが、現在ではスムーズに動いている。また、上長とコンプライアンス部門の2ヵ所が確実にチェックをするというルールが徹底され、データの透明性が確立できたという意義も大きい。 マネージャクラスからは、「活動に必要な予算の立て方や予算の使い方について、上長と部下が自然に議論する環境が整った。その結果、MRの働き方がよりスマートになり、会社全体の風土が良い意味で変わっていくきっかけになればと願っている」「T&Eは単なる会計承認のシステムではなく、MRのパワーを最大化するための支援ツールのひとつだ」といった力強い声も寄せられている。  今後は、「T&Eの機能をもっと使い込んで、予実管理/コスト管理を強化していきたい。部門/プロジェクト/プロセス単位で、前日までのコストが見えるようになった成果をもっと活かしていきたい」と長谷川氏は意気込む。

皆伝!ワークフロー精算画面

また中村氏は、「ERPは基幹業務を支えるものであって、それだけを拡張することがビジネスへの貢献度を高めるものだとは考えていません。ERPの周辺システムを効率よく開発していくために、ワークフローシステムはもっと有効活用する必要があります」と展望を語る。  SOAによるアーキテクチャ統一で、全体最適へ の重要な一歩を踏み出した日本ベーリンガーインゲ ルハイム。同社の挑戦とイノベーションは今後も続いていく。

 

※1 SUPREME: Boehringer Ingelheim GmbH グループ独 自のプロジェクト名。Strengthen BUsiness PRocess for Enterprise Management Excellence。

※2 MR: Medical Representative。医薬情報担当者。 主に製薬会社の営業を指す。

※3 「皆伝!ワークフロー」の開発元はスミセイ情報システム。

※4 記載されている会社名および製品名は、各社の商標ま たは登録商標です。

 

★★事例PDFダウンロードはこちらから・・・

設立 1961年6月30日
資本金 72億円
売上高 1,576億2,800万円(2008年12月業績)
社員数 1,711名(2009年7月1日現在)
概要 国際的製薬企業グループBoehringer IngelheimGmbHは、製薬企業世界トップ20のひとつ。株式公開をしない企業形態の特色を活かして研究・開発へ多大に投資を行い、ヒト用薬品および動物薬の製造・販売で業績を伸ばしている。日本法人の日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社は、医薬品製造会社のベーリンガーインゲルハイム製薬、動物薬事業を展開するベーリンガーインゲルハイム ベトメディカ ジャパンに加え、2001年、大衆薬メーカー大手のエスエス製薬を傘下に収めた。
URL http://www.boehringer-ingelheim.co.jp/

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