業種:金融・公共 / 業務:財務会計 / 用途:業務ワークフロー
100年以上の歴史を持つ2社の業務の流れをシンプルに統合。柔軟なワークフローシステムの構築で業務効率アップと内部統制に大きな成果
明治安田生命保険相互会社(以降、「明治安田生命」と表記)では、経費精算ワークフローを構築して、2007年3月から全部門で利用している。集中入力体制から申請者自身による現場入力への切り替えをスムーズに行うために、開発ツールとしてintra-martを活用。このワークフロー構築によって、事務の効率化、出納業務のスピードアップ、間接コストの削減などが実現できたことに加えて、共通ルールの徹底や操作・承認履歴の確実な記録など、内部統制強化にも成果があがっている。経理知識のある申請確認者をワークフロー中に差し込んだり、グループごとに独自の流れを認めたりするなど、intra-martならではの高機能を活用して柔軟なしくみを効率よく開発したのである。
2004 年1 月1 日、明治生命保険相互会社と安田生命保険相互会社が合併して、明治安田生命保険相互会社が発足した。 「2002 年1 月に合併を発表してから、実施されるまでの期間が限られているうえ、稼働開始を1 日たりとも遅らせることは許されません。新システムの構築はまずスピード最重視で取り組みました」と、明治安田生命保険相互会社 情報システム部 経営管理システムグループ グループマネジャーの野田治範氏は当時を振り返る。 本社経理システムは、2 社のシステムを併存させ、データを変換・合算させる方向でまとめ上げた。合併が落ち着いた2004 年6 月から、本社経理システムの一本化に向けて、統合二次開発プロジェクトがスタートしたのである。 「統合二次開発では、併存システムを1 つにまとめ上げると同時に、これまでできなかったことを実現したいと考えました。その筆頭が、経費精算のワークフロー化です」(野田氏)。 従来の経費精算は2 社ともに、各部署がExcel やWord で作成した申請用紙に手書き記入し、上司の押印によって承認・決裁が行われ、最終的に集中入力をする方式だった。 「紙による事務を電子化して、効率化と業務フローの標準化を実行したい。その一番典型的なシステム例として、経費精算ワークフローの構築に取り組みましたと、明治安田生命保険相互会社 情報システム部 経営管理システムグループ 主席スタッフ 残間直光氏は説明する。

ワークフロー構築にあたっては、6 社のベンダーに提案を求めたが、そのうちの2 社がintra-mart の採用を推薦していた。 明治安田生命では、これらの提案を参考にしながら、10 人のプロジェクト・スタッフが3ヵ月をかけてワークフロー・パッケージを詳細に比較検討した。その結果、処理面や操作性などの機能充足度、わかりやすさ、導入事例の多さなど、32 評価項目中19 項目でトップの評価を得て、総合1 位を獲得したのがintra-mart である。 「ワークフロー・パッケージとしての完成度が高かった。特に、実施前に稟議書を出して承認を受けておいたものを、実施後に差額を精算するという2 段階処理がスムーズに構築できるのは安心のポイントでした」と、明治安田生命保険相互会社 収益管理部 収益管理グループ 佐橋歩氏は言う。上司からの差し戻しだけでなく、申請者が自分で申請をやり直す「引き戻し」ができる点も評価された。高度な機能が使えるのに、クライアントPC へのプラグインソフトのインストールは不要であることも、ノートPC などの他機種も用いられている現場から支持されたという。 「海外製品は画面設計なども自由度が高すぎて、開発に時間がかかることが予想されました。これに対してintra-mart は画面のデザインがこなれています。日本企業ですぐに使える画面がそろっているうえに、プロトタイプを作って早い段階で利用者の意見を聞くことができる点でも、開発期間を短縮できると感じたのです」と野田氏は付け加える。 事例情報や機能説明資料などの情報が充実していること、そして、Java というオープンな技術であるうえにパートナー企業が多いため、将来にわたってベンダーを自由に選べることも評価のポイントとなった。

経費精算ワークフローは、2006 年10 月に先行部門で稼動が開始し、5ヵ月後の2007 年3 月に全社展開を完了した。 このシステムの構築によって、事務作業は格段にスピードアップし、省力化も大きく進んだ。「駅すぱあと」と連携しているため、交通費精算は楽に入力できる。精算金は自動送金されるため、グループごとに現金をそろえておく必要がなくなり、銀行のキャッシュデリバリー・サービスを利用するコストも削減できた。 「紙を現場と経理部門で二重に入力したり、紙を流通させ、管理する手間がなくなりました。『送った・受け取っていない』といったトラブルが発生することもありません」と残間氏は言う。集中入力後、収益管理部で行っていたエラーチェックも不要になり、大幅な作業省力化につながった。 もうひとつの成果は、内部統制強化に貢献できたことだ。 申請・承認の流れが全社共通ルールとして確実に遂行される。印鑑では誰が押したかわからないという不安があったが、現在では、ID 番号による認証後にすべての入力・承認作業が行われるため、操作履歴が証拠として残るのである。 今後は、他の業務も、現在のintra-mart のシステム基盤上でワークフローシステム化したいと考えている。 「必要な機能が十分にそろっているにもかかわらず、低コストであるのが、intra-martの特長です。開発中には、30 人ぐらいのユーザーから要望を聞き取り、できるだけ多く盛り込みながら満足度の高いシステムを作り上げることができました。もともと別の会社として100 年以上の歴史を積んできた2 つの会社の人たちが、一緒になって考えをひとつにまとめ上げることができた。これが、今回のワークフローシステム構築の最大の成果だと思っています」と野田氏は感慨深い表情で語った。

| 明治安田生命保険相互会社 | |
|---|---|
| 本社 | 東京都千代田区丸の内2丁目1番1号 |
| 設立 | 1881(明治14)年7月9日 |
| 資本金 | 26兆2,957億円 |
| 社員数 | 40,420人(2006年9月末現在) |
| 概要 | 日本最古の近代的生命保険会社。2004年1月、明治生命保険相互会社を存続会社として安田生命保険相互会社と合併し、明治安田生命保険相互会社と名称変更。現在、お客さまに安心をお届けする会社、お客さまの声を大切にする会社、社会に開かれた会社を目指して「明治安田再生プログラム」を推進中。 |
| URL | http://www.meijiyasuda.co.jp/ |
この記事に関する評価にご協力下さい